ほのぼの系の私小説おすすめランキング!人気作品厳選ベスト10選!

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ほのぼの系の私小説おすすめランキング:第3位~第1位

第3位「畜犬談」

作家名:太宰治
出版社:ゴマブックス
発売日:2016年7月20日

本作の表題には「伊馬鵜平君に与へる」と添えられてあり、昭和初期に活躍した劇作家である伊馬鵜平宛てに描かれた作品です。
ほのぼのというよりは面白おかしく読める、そんな「笑いの要素」が満載の一作です。
『文学者』昭和14年10月号に初出が掲載されました。

【あらすじ】
甲府の仮住まいに住む「私」は、いつか必ず犬に噛まれると確信しているほどに犬を嫌っていた。
強い論調で犬の恐ろしさ・厭らしさを説く「私」であったが、いつしか一匹の汚らしい野良犬に付きまとわれることになる。
引用元:wikipedia

〈伊馬鵜平について〉

伊馬鵜平(のちの伊馬春部)というのは太宰と同じ井伏門下に座った秀才で、太宰の親友のような存在。
本作の発表当時、伊馬は佐々木邦率いる劇団の脚本を手がけており、その伊馬の脚本の描き方が客を想定したもので、編集者や視聴者からの好評を浴びようとし続けたことに対し太宰が「これではいかん!」と「警醒」の意味合いを込めて描いたと言われる痛恨の一作がコレ。

犬に怯えながらも、いろいろな工夫をして犬の恐怖を防御・回避する主人公のあり方がいかにも面白く、読んでいて「フフ…」と笑ってしまうような、とてものほほんとした作品です。
太宰作品に興味があり、まだ本作を読まれていない方にはぜひおすすめ!


第2位「トカトントン」

作家名:太宰治
出版社:新潮社
発売日:1950年12月22日

『群像』(昭和22年)に初出が掲載された書簡体小説形式の短編小説で、知人から送られてきた手紙に発想を得て描かれたコメディタッチの貴作品。
新生への希望と、戦争を経験しても毫も変らぬ現実への絶望感との間を揺れ動きながら、命がけで新しい倫理を求めようとした晩年の文学的総決算ともいえる代表的短編集。

【あらすじ】
戦前戦後を背景に、「私」の日常生活においてさまざまな「真面目で深刻な出来事」が起きますが、兵舎から聞こえてきたカナヅチの音「トカトントン」という音がどうしても「私」の耳から離れてくれず、その後はどんな真面目な場面に遭遇しても、「私」はこの「トカトントン」にやられて可笑しく調子を崩されてしまう…。

「ポツダム宣言」にまつわる回想や「虚無を打ち壊す姿勢の必要」などテーマは重いのですが、さすがは太宰の名調子で、その重い調子はすっかり身を隠してしまい、ただ滑稽味あふれる「真面目の面白さ」を痛快に訴えかけてきます。
見方によっては漫才のように見えるかも…。

とにかく「トカトントン」という耳から離れない音に対して真剣に向き合う主人公「私」の姿が面白くてなりません。

一度「太宰の滑稽劇のような作品世界」を覗いてみたいという人には、ぜひおすすめしたい一作です。

関連記事⇒【あらすじ&感想】太宰治『トカトントン』をもっと詳しく知る


ランキング
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第1位「黄村先生言行録」

作家名:太宰治
出版社:筑摩書房
発売日:1989年1月31日

『文學界』(昭和18年)に初出が掲載された「黄村先生」シリーズの第1作目。黄村先生のモデルは井伏鱒二?という説もある。

【あらすじ】
早春のある日、「私」は黄村先生と家のすぐ近くの井の頭公園へ散歩に出かける。
中の島の水族館で、突然、先生はけたたましい叫び声を上げた。
「やあ! 君、山椒魚だ! 山椒魚!」先生の喜びようと興奮は尋常ではない。
それからひと月ほど経って阿佐ヶ谷の先生の自宅に立ち寄ると、先生はすでにいっぱしの動物学者になりすましていた…。
引用元:wikipedia

〈太宰治文学における「黄村先生」の位置:PDF資料〉

もうまるで滑稽譚です!
確実に笑かしにきてる、そんな内容全体です。
とにかく先生と「私」との駆け引きから行動が、読んでいるだけで目の当たりにできる、痛快コメディの傑作です!加えて会話文以外の地の文にて、確実に「私」が先生を小馬鹿にするお決まりがやたらに面白い…。

10人読めば8人が確実に笑える、そんな一作に思います!

ぜひともこの面白すぎる作品を読んで下さい!

ほのぼの系の作品ランキングベスト10!ぜひご参考にして頂ければ幸いです!

まとめ

1位. 黄村先生言行録
2位. トカトントン
3位. 畜犬談
4位. ある子どもの詩の庭で
5位. 路傍の石
6位. 時計坂の家
7位. 夏の庭
8位. 切れない糸
9位. 若菜集
10位. 魔女の宅急便

太宰作品が上位3位を独占してしまいましたが、いやはや仕方がありません。
やっぱり太宰の「笑いの文学」は強し、です!

ほのぼの系の作品といっても「いろいろなほのぼの…」があると思いますので、一概に「コレがほのぼの…」と断じることはできません。
ですので、皆さんがご自分の目と感覚で読んでみて、「コレが本当のほのぼの系だ!」とされるのが一番確実だと思います!

現代までに多く世に出されてきた作品の中で、「ほのぼの系」は本当に沢山あります。
ランキングでもお伝えしましたように「推理モノ」でもほのぼの系になり、はたまたホラーやサスペンスのモノでも人によっては「ほのぼの…なごみ…あたたかさ…」を感じられるものが多いのかも知れませんね。

ぜひ「掘り出し物のほのぼの系作品」を、今度はあなたのセンスで選んでみて、あなた独自のランキングを作ってみて下さい!


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