湊かなえのおすすめ小説本ランキング!人気作品ベスト5!

湊かなえは「イヤミスの女王」という異名を持つのは、ご存じでしょうか?
「イヤミス」とは、読んでいて”厭な気持ちになるミステリー”という近年流行りのジャンルで、厭な結末、厭な後味を残すミステリーのことを言います。

しかし、ただ厭な気持ちにさせるだけでは、そんなに読まれたりはしないはず。
では、なぜ好まれるのか?
その、秘密をさぐってみたいと思います。

多くの読者を魅了する、湊かなえさんの代表作5作を紹介します。

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「湊かなえ」という作家

湊かなえは広島県因島市(現尾道市)出身の小説家です。
生まれは1973年。
27歳で結婚、翌年に出産を経験、この頃から創作をはじめます。

最初は脚本を書いていて、2007年には創作ラジオドラマ大賞を受賞。
同年に『聖職者』で第29回小説推理新人賞を受賞し、デビューします。

『聖職者』を元に書かれた小説が、『告白』というタイトルで出版されるのですが、それからの活躍は目覚ましいものがありますね。
ベストセラー連発です。

湊かなえのおすすめ小説ランキング5

第5位『Nのために』

出版社:東京創元社
発売日:2010年1月

2014年 TBSでドラマ化(榮倉奈々主演)
ザテレビジョンドラマアカデミー賞で最優秀作品賞を授賞。

【あらすじ】
杉下希美(のぞみ)は地方出身の大学生。
野バラ荘というオンボロのアパートで暮らしています。
そこで、住人である安藤望(あんどうのぞみ)、西崎真人(にしざきまさと)と仲良くなります。

そんな折、野バラ荘が地上げの対象となります。
優しい大家さんのため、土地を守るため、3人は一計を案じます。

杉下と安藤は、何食わぬ顔して、土地開発会社の御曹司である野口貴弘(のぐちたかひろ)に近づくのです。
そして知ります、野口奈央子(のぐちなおこ)が夫貴弘からDVを受けていることを……

時を同じくして、杉下希美は、同郷の友人である成瀬慎司(なるせしんじ)が東京にいて、野口夫妻が利用する高級レストランで働いていることを知ります。

杉下、安藤、西崎、成瀬で奈央子の救出作戦がはじまります。
そのさなかに、殺人が……

【感想】
登場人物6人がすべて「N」の頭文字を持ち、また野バラ荘までが「N」ではじまります。
どのNが、どのNをかばい、また愛しているのか、推測しながら読んでいくのが面白いですね。

好きな人を思うがゆえに、罪をかぶろうとする登場人物がせつないです。
「お願い、誰か幸せになって!」と祈るような気持ちになります。

また、多くのNが子ども時代にトラウマを抱えているうえに、恋愛感情も素直に伝えられなくて、新たな傷が増えていってしまう……
「あー、もどかしい!」

もちろん殺人犯人を予想するのも、この小説の楽しみです。
ぜひ読んでみてください。

【まとめ】
傷ついた大人たちの、純愛を描いたミステリー小説。
現代と過去を交互に書き、事件の真実を浮き彫りにします。


第4位『白ゆき姫殺人事件』

発売日:2012年7月
出版社:集英社

2010年 映画化(主演 井上真央)
2013年 電子書籍化。

【あらすじ】
化粧品会社の美人OL三木典子が刺殺されるという、残忍な事件がおこります。

犯人と目されているのは、三木の同期で、どちらかと言うと暗く目立たない城野美姫でした。

事件を追っているのはフリージャーナリストの赤星という男。
城野美姫の交友関係、故郷での評判、同僚たちに次々とインタビューしてゆきます。

しかしインタビューされるのは、目立ちたがり精神と、邪推でもって城野の人間性を否定し、証言してゆく人々。

赤星はネット上で、城野が犯人だと軽薄につぶやくのですが……
果たして、城野が真犯人なのでしょうか?

【感想】
『白ゆき姫殺人事件』は、インタビュー形式で、登場人物ひとりひとりが事件を語ります。

しかし、語る者に悪意があれば、話は捻じ曲げられます。
都合のいい嘘も混じえて話す人間もいるのです。
城野美姫は、そんな悪意の被害者なのです。

美人の三木と比べられて、ひがんでいただろう……ひどい憶測ですよね。

それに、赤星なんていう中途半端な(記事を書く以前にネット依存な)ジャーナリストの手にかかれば、誰だって犯人になってしまうでしょう。

ちょっとネタバレ的に書いてしまいますけど、「白ゆき姫」と呼ばれる人物が、腹の底から真っ黒なのが、オソロシイです。

【まとめ】
女性が女性を観察するときのシビアさと、行間から湧き上がるような悪意が、読むものを飽きさせない小説です。

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第3位『夜行観覧車』

東京創元社
発売日:2010年1月

2013年 TBSドラマ化(鈴木京香主演)

【あらすじ】
ちょっと無理して、高級住宅地「ひばりヶ丘」に家を買った遠藤家。
主婦の真弓と、夫、一人娘の彩花との3人暮らしです。

真弓はパート勤め、夫は仕事、お互いに多忙です。
彩花は学校でいじめを受けていて、それが家庭内暴力という形で家庭を壊してゆきます。

ひばりヶ丘に引っ越した直後、孤立しかけた真弓に優しく声をかけたのが、お向かいに住む高橋淳子でした。

高橋家は整形外科医の夫と、医大生の長男をはじめ優秀な3人の子どもがいて、幸せを絵に書いたような家庭。

しかし、ある日高橋淳子の夫が何者かに殺されるという事件が起きて……

【感想】
読者の気持ちをぐっと掴んではなさないのは、どんな家にでも起こりうる家庭内暴力や、ご近所づきあいの難しさが描かれているところ。

幸せそうな家庭にも、問題はひそんでいるのですね。

また、「ひばりヶ丘」を我が物顔で仕切り、真弓に嫌がらせをし続ける小島サト子など、実際居そうな人物を丁寧に書くのも湊かなえ流。

女性の心の中のモヤモヤを書いたら、止まらなくなってしまうのかな?と思うほど、リアリティがあります。

殺人事件の動機には、女性ならではの視点がありますよ。

【まとめ】
『夜行観覧車』には、一見幸せそうな家庭がどうやって崩壊していくのか、そして誰が殺人犯なのか、2つのストーリーがあって楽しめます。
ミステリーとして読むも良し、家族小説と読むのも良し!!


第2位『贖罪』

出版社:東京創元社
発売日:2009年6月

第63回日本推理作家協会賞受賞
2012年 WOWWOWでドラマ化(主演 小泉今日子)

【あらすじ】
田舎町に暮らす仲良しの少女5人。
ある日、彼女らが小学校で遊んでいると、作業服の知らない男の人がやってきて声をかけます。

なぜかエミリちゃんだけが、男を手伝うことになり、連れてゆかれます。
その後、エミリちゃんは死体となってみつかるのです。

犯人を見ているはずの、子どもたちの記憶もあやふやで……
エミリちゃんの母親は、事件現場にいた少女たちを「許さない、罪を償いなさい」と言うのです。

殺人事件から15年後、残された少女たちが過去の事件を、そして現在の自分を語ります。

【感想】
後味の悪さでは湊かなえの作品中、ピカイチだと言えます。

エミリちゃんを殺したのは誰かというミステリーの部分と、少女たちが過去の事件をどう消化し、どう引きずって生活しているのかを同時に書いています。

悲しい事件ではあるけれど、同級生の死というトラウマをかかえて成長する少女たちが哀れでしかたありません。

彼女たちは、過去を乗り越えられるのでしょうか?
そんな、興味をもって読んでほしいと思います。

【まとめ】
登場人物の独白形式のお話です。
現在と過去をいったりきたり、読書であってもドラマをイメージして読むことができます。
読み出したら続きが気になって、やめられなくなってしまうでしょう。

ランキング

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第1位『告白』

出版社:双葉社
発売日:2008年8月

第6回本屋大賞受賞
累計300万部を超えるベストセラー
2010年 映画化(主演 松たか子)日本映画興行収入成績で同年の7位

【あらすじ】
終業式の日、中学校の教師である森口悠子は、生徒たちを前にある「告白」をします。

自分の娘を殺した犯人がこのクラスにいる。
そして、自分のかつて愛した人がHIVに感染していて、その血を犯人の飲む牛乳に混ぜたという告白でした。

生徒の気まぐれな悪意から、悠子の娘は殺されます。
好きなキャラクターの財布に、電気を流すような悪質なイタズラでした。

殺された娘の無念を晴らすため、また、犯人を(未成年で法律では罰せられない)更生させるための復讐劇がはじまります。

犯人たちは、じわりじわりと破滅へ向かっていくのです。

【感想】
すべてにおいて衝撃的です。
中学生が子どもを殺して平気でいたこと、教師が復讐を思い立ったこと、その方法が牛乳にHIVの血を入れることだったこと。

親からの愛をひらすら求める子ども、反対に溺愛されすぎて何をしても許されると思っている子どもや、思いやりのない子どもで埋め尽くされた学級。
悠子の絶望が伝わって、気持ちがヒンヤリしてきます。

湊かなえの筆は、登場人物が中学生でも容赦がありません。
「こんなやり方あり?」的な復讐が、不謹慎ながら興味深いと思ってしまうのはなぜなのでしょう。

【まとめ】
学園ドラマ(小説)と言えば、明るいイメージですが、湊さんにかかればイヤな部分が強調されます。
こんな小説読んだことない!と誰もが思うこと間違いなしです。

まとめ

第1位『告白』
第2位『贖罪』
第3位『夜行観覧車』
第4位『白ゆき姫殺人事件』
第5位『Nのために』

こうやって見ていくと、湊かなえの作品は映像となったものが多いですね。
脚本を書くことを意識して、小説も組み立てられているのかも知れません。

人間の嫉妬や、嘘などの悪意が人を追い込いこんでゆく、その過程は気持ちの良いものではありませんし、救いのないお話もあります。

おそらく、読者の心境には、怖いもの見たさの気持ちがあるかも知れません。
だから読み進めてしまうのでしょう。

もちろんミステリーなので、犯人探しという面もあります。
最後に、意外な真実があきらかになって、「そうだったのか」と呆然とすることも多いです。

とにかく、読んでいて止まらなくなるのです。
クセになる魅力的な「イヤミス」を、一度体験してみてください。
まずは、湊かなえの王道、『告白』からはいかがでしょう?


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