川端康成のおすすめ小説本ランキング!人気作品ベスト20を一挙紹介!

こんにちは!

今回は私があこがれる作家、川端康成のおすすめ作品をランキング形式でご紹介します!

もともと私は読書嫌いだったのですが、大学時分に川端作品に出会ってからは“読書する際の精読の面白さ”を教わり、それからは本を読むたびにその内容の隅々まで追うような、作品をじっくり味わうための術を覚えてきました。

いうなれば川端康成は、文学の妙味を私に気付かせた貴人といえるでしょうか?

川端康成といえば、ノーベル文学賞を受賞した超有名作家ですが、その作品のいったいどこがそんなに“すごい”のでしょうか?

今回は私が自信をもって皆さまにその「すごみの有り様」をお届けすると同時に、「川端康成のおすすめ作品」をお伝えしたいと思います。
サクッと目を通して頂ければ幸いです。

では、いってみましょう!

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川端康成のおすすめ人気小説ランキング:第20位~第11位

20位 乙女の港

出版社:実業之日本社
発売日:2011年10月5日

「花選び」「牧場と赤屋根」「開かぬ門」「銀色の校門」「高原」「秋風」「新しい家」「浮雲」「赤十字」「船出の春」の全10章からできた、少女趣味の小説です。

横浜を舞台にミッション系女学校に通う女子生徒の生活模様、交友関係などを模写した作品で、『海辺の少女』や『挽歌』で有名な女流作家、かつ川端に師事していた中里恒子との共同作。

少女向け小説なので内容の所々に“ライトノベル調”の軽表現が垣間見られますが、その展開描写はなかなか重厚で、女同士の親密や純愛などをモチーフにしており、しっとり感のある感動を伝えてきます。

だいたい300ページ以上の作品ですが、気が向いたときにさらっと読んでもわかりやすい作品ですので、気晴らしで読むのにちょうどよい作品かも知れません。

共作なので川端独自の「女性描写の得手」は多少その影を薄めていますが、凝った構成が作品世界を広げていてそれなりに堪能できると思います。
川端作品は女性描写が比較的多いので、まずはその性質に慣れるため、手始めに読むことをおすすめします。


19位 名人

出版社;新潮社
発売日:1962年9月7日

昭和13年に『東京日日新聞』(7月-12月号)に「本因坊名人引退碁観戦記」を連載した後、昭和15年1月の本因坊名人死去を受け、「本因坊秀哉名人」を雑誌『囲碁春秋』(8月号から10月号まで)に掲載した長編小説。

囲碁がまったくわからなかった私でしたが、作品の重点が棋士の心の動きや覚悟のあり方にあるため、勝負に没入してゆく棋士同士の駆け引きの壮絶さは素人目にもはっきりと映りました。

どんな人が「名人」と言われるのか、本作をもってリアルに伝わるように思います。

作品の登場人物に本因坊秀哉(本名:田村保寿)が出てきますが、実際に木谷實七段との一戦を観戦した川端の描写から、本作で描かれた対局戦でもその“リアルなタッチ”が垣間見られることと思います。
いえばその展開は“スポ根モノ”に通用するでしょうか。

とはいえ“スポ根モノ”ほど激しい描写はあまりなく、人間同士の心底から繰り広げられる「静かなバトルに注目したい人」にはおすすめです。


18位 伊豆の踊子

出版社;新潮社
発売日:2003年5月5日

いわずと知れた川端の初期の代表作で、川端自身が伊豆を旅した19歳時の実体験を元に描かれています。
ドラマ・映画化はもちろんのこと、ラジオドラマや舞台劇から、漫画化・映像資料まで残されている稀代の傑作。

日常で感じた孤独と憂鬱から逃れるために、ある青年が伊豆へ向けて一人旅に出ます。
修善寺、湯ヶ島、天城峠、湯ヶ野といくつもの名所を越えて行くうち、下田に向かう旅芸人一座と道連れになり、その中にいた踊り子の少女に淡い恋を抱く旅情と哀歓の物語。

少女の早熟と青年の純粋さが交錯し、そこへ様々な出来ごとが折り重なることで青年が知った“淡い恋”の形は移ろうように変わっていきます。
その変わりようが、映画でも漫画でもなかなか表現できない濃厚な描写を展開させており、とても奥深い作品に仕上がっています。

川端作品はたいていその表現が平易であって、読者にとっては辺り触らずの“物静か…”な印象を先に与えるものですが、本作は初めから難解な表現に凝っており、なかなか一読だけでは把握し尽せないかも知れません。
「川端作品をじっくり読みたい…!」という人におすすめです。


17位 有難う

出版社:筑摩書房
発売日:2008年10月8日

『掌の小説』(新潮社、昭和46年3月)にある短編で、清水宏に演出された『有りがたうさん』(昭和11年、松竹キネマ)でその脚色されたストーリーが描かれています。

先述の『伊豆の踊子』と同じに伊豆を背景とした作品で、生活のために「娘」を身売りさせようとする母親の心情を描き、果ては「娘」と初夜を過ごすバス運転手の人柄をもって、「娘」と母親に喜びと哀しみとがもたらされる悲哀と完熟のストーリーが表れます。

南伊豆の風光明媚な光景と人の断片的な気色が交錯しながら場面が流れ、描写自体は簡素でありつつ、その人間描写と話の行方は非凡な抒情を剥き出しにします。

川端作品によく見られる「脚色を削ぎ落した非常な短文で綴られた作品」の一つで、その“簡素なれども巧い場面の持ち運び”には、川端作品の生粋に見られる「新感覚の冴え」が浮き立ちます。

『盲目と少女』や『お信地蔵』でも本作とよく似た少女の哀愁を描いていますので、そちらもよければ一読下さい。

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16位 イタリアの歌

収録タイトル:川端康成全集 第5巻
出版社:新潮社
発売日:1980年5月20日

『改造』(昭和11年)に初出が掲載され『夕映え少女』でその真価を発揮させた、やや抒情的な作品です。
ある大学に勤める博士の余生を、淡くも儚く綴ったヒューマンドラマ調の短編ストーリーで、描写は平易ですが背景には重厚な人間ドラマが滑走しています。

人生においてそれまで追いかけてきた目標を失うが、虚無と自己喪失から再び「新しい目標」をもって立ち上がる、博士(戦争医学者)と女助手との親密なペーソスドラマの仕上がりです。

川端にしては人の悲しみだけに執着したような哀愁の運びになりますが、テーマは重厚ながら、一見すると誰にでも通用する「生きる上での絶望感と希望」が見え隠れします。
翻案作品としては『夕映え少女』で2008年に映画化されました。

大学の研究室で繰り広げられる人のドラマがメインになりますが、その展開には女助手・咲子の壊れた精神描写が根付く印象で、作中のあらゆる場面は“博士と咲子の関係描写”に付随しています。

恐らく読者によっては解釈のあり方が正反対に違ってくる作品ですので、落ち着いて“ストーリーに浸る感じ”で読むのが最適の一作です。
とくに“誰かに片思いしている人”にはより感動的な作品になるかも知れません。


15位 雪国

出版社:角川書店
発売日:2013年6月21日

川端康成の長編小説で、名作として国内外で名高い作品です。
雪国を訪れた男が、温泉町でひたむきに生きる女たちの諸相、ゆらめき、定めない命の各瞬間の純粋を見つめる物語。

「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」、「夜の底が白くなった」の冒頭で知られる『雪国』は、よくよく読めば起承転結が掴み辛い、複雑な一作にあげられるでしょう。

長編として知られますが、一章ずつを構成する文章は見事な“川端テイスト”で仕上げられており、「夕景色の鏡」、「徒労」、「手毬歌」、「天の河」などの後作の集まりをもって完成された、12年越しの作品でもあります。

だいたい文庫本200ページ前後の長編なので、一読で内容を掴むのは難しいかも知れません。
なので、一章ずつ読んでみるとか、自分の気になった所だけをインプットして読む“支点読み”の法を取ることが、本作の妙味を得る近道になるかも知れません。

非常に川端らしい形容と脚色が乱積みされたような一作で、長編小説では「川端文学の美麗を最も表した作品」にあげられるでしょう。
様々な形で映画化・ドラマ化されていますが、本作の奥まったところにある佳景の数々は映像によってあまり出ないため、まずは小説で読むことをおすすめします。
じっくり腰を落ち着けて読んで下さい。


14位 眠れる美女

出版社:新潮社
発売日:1967年11月28日

過去の恋人や自分の娘、死んだ母の断想や様々な妄念、夢想を去来させるエロティシズムとデカダンスな世情を描いた中編小説。

「江口老人」で知られる初老の男が、日常と虚無を見捨てて遊女屋へ行き、それまで喪失していた異性への欲情を「本能と理性」で排出してゆく純愛のポエム的小説。

男性ならば誰もが描く“女性に対する本能”を、絶倫の期を過ぎた老体をもって堪能する江口老人の姿は、恐らく男性心理を底からえぐったような、虚無と爽快が入り混じった深い衝動を与えてくることでしょう。
本作の描写は比較的エロティシズムが満載なのですが、そこは川端らしい表象をもって端正に仕上げてあるので、いわゆる「不潔感」を感じることはないと思います。

川端はノーベル文学賞(1968年)を受賞しましたが、その経緯には『古都』や『千羽鶴』などの伝統的な日本の美を謳った作品の他、本作のような“西洋ではあまり見られない人間描写”も多分に影響したようです。

「川端が示す特異なエロティシズムが見たい!」という人には、ぜひ本作をおすすめします。
内容はわかりやすく文章表現も平易なので、さらっと読めると思います。

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13位 弱き器

出版社:新潮社
発売日:1971年3月17日

『掌の小説』に収録された、ショートショートの超短編小説。
少女の生粋性(処女性)が失われてゆく一部始終を、成人した男性が回顧的に見守り空想する「夢の形」で締めくくった幻想小説。

「夢で見た」という設定を敷き、そこで展開される“形容のオンパレード的な描写”はシュールと言わざるを得ません。
けれどその形容の取り方が絶妙で、「この箇所・流れにはこの表現しかない」と言わせるほどの完成を醸す、川端の筆勢がかなり浮き出た秀逸の短編でもあります。

私としては「川端康成で好きな作品のベスト3」に入る一作です。
「観音様」や「にゅっとつきでた白っぽい無生物の腕」など、形容に形容を、脚色に脚色を重ねたような川端独自の世界観が満載で、当小説集に同じく収録された『冬近し』や『化粧』、また『神の骨』などに見られる“飛躍した主張の連続”が妙に心を揺さぶってきます。

本作は(これも同じく当小説集に収録された)『火に行く彼女』と連作のようにして書かれているので、ぜひそちらも一読してみて下さい。


12位 神の骨

出版社:新潮社
発売日:1971年3月17日

『掌の小説』に収録された短編小説。
生誕後にすぐ死んだ赤子の様子を始まりとして、その子を産んだ(と思われる)女給の視点でストーリーが展開される。

「ある郊外電車会社の専務取締役笠原精一氏、時代物映画俳優高村時十郎、P私立大学医学生辻井守雄君、広東料理店主人佐久間弁治氏外一名は、喫茶店青鷺の女給弓子から同文の手紙を受け取った」と冒頭に置かれていますが、この「外一名」が誰を指しているのか、終ぞわからない難解な作品です。

経過で和尚とこの女給とのやり取りがありますが、その内容も“具体的に何を言っているのか?”と「?」を抱える仕上がりになっています。

川端作品ではけっこう見られるものですが、まるで「ゼロ人称視点」を取って書かれた描写が突発的に出て来ます。
本作の一文ずつにはこの「ゼロ人称視点」を取って書かれた形容が満載、と言ってよいかも知れません。

“川端独自の「難解な小説」を読んでみたい…”と思う人には、ぜひこの一作をおすすめします。
あなたにどんな解釈・感動が舞い降りるでしょうか?


11位 家庭

出版社:新潮社
発売日:1971年3月17日

『掌の小説』に収録された短編。
「盲目」というワードを冒頭にあげ、「盲」というのが必ずしも「目の見えないこと」を意味するのではないとしてよい、として“背徳”の感情を詠ったような詩的な小説です。

初めに男と女が登場し、文面では男を「彼」、女を「妻」と表現しており、この使い分けがどのような解釈をもたらすのかと、なかなか作品全体の意図を把握させない不透明な作品です。
いえばこの解釈のあり方によって、作品描写がまるで違った展開を見せてきます。

私は本作を何度も読み、いっときは小論文や書評を書いたものですが、未だにこの「彼」「妻」の使い分けについて特定の解釈を得ていません。
それだけ作品描写の奥行きが深く、またその解釈にもいろいろな形があるのだと思っています。

一瞬「不倫のストーリー」にも見えるのですが、読了後にはその読み解きに“隙間”というか「謎」が浮んできます。

ぜひ一度、本作への読解に挑戦してみて下さい。
場面が転々としながらも一線でつながっているような、“枠小説”で見られる成果も手応えありです。
「彼」と「妻」がラストで語り合う“あの一文ずつ”が怖いほど心を打ってきます。

次ページからベスト10です!それではいってみましょう!


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