笑う招き猫の原作小説は笑える?あらすじ&感想を徹底紹介!

招き猫と言えば、片手を頭の高さに挙げて「おいでおいで」をする、あの独特のポーズで有名な人形。

どこか人を喰った表情と、「やあ」と挨拶をされているような人懐こさ。
しかも富やお客を呼ぶというので「こりゃあ、縁起がいいや」と日本人に愛されているのは皆の知るところです。

『笑う招き猫』??
彼(彼女?)が招いているのは何でしょう。
私個人の見解として、やはりそれは老いも若きも求めてやまない……そうです、「幸せになる」ことではないでしょうか。

笑いは幸せを呼びます。少なくとも笑っている間は幸せです。

ご機嫌なタイトルの『笑う招き猫』を読んで、笑ってください。
いやされてください。

若手漫才師、女性2人の成長と葛藤と、お笑いネタが充分に楽しめる小説です。

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この世にたやすい仕事はない 作品説明


著者:山本 幸久
出版社:集英社文庫
発売日:2006/1/20

【映画化決定】
放映日:4月29日(土・祝)全国ロードショー
キャスト:清水富美加、松井玲奈ほか

笑う招き猫 作者はこんな人

山本幸久は『笑う招き猫』で2003年、エンターテイメント小説の登竜門である、小説すばる新人賞を獲ってデビューします。

しかし、本業はマンガ雑誌の編集プロダクションの編集者。
『笑う招き猫』は、その合いまに書き上げたというのですから驚きです。

まんがを読み込む力は、小説にも活かされているのでしょうか。
テンポというか、疾走感というか、追い風に押されるようにスイスイ読めるのです。
それでいて、胸がアツくなる小説を書く人なのですね。

笑う招き猫 あらすじ兼人物紹介

個性がすぎる登場人物
『笑う招き猫』は脇をかためる登場人物が、くっきり個性的でおもしろいのが特徴。
紹介したいと思います。

アカコとヒトミ

桃餐(とうさん)プロに所属する若手の女性漫才師アカコとヒトミ。
大学時代からの腐れ縁で、お笑いの道へ進むことに……

2人は初めてのライブで、あまりの緊張のためカミまくり、客席を失笑させ盛大にスベります。
それだけでもダメージ大なのに、ヒトミは打ち上げ会場で先輩芸人からセクハラを受けるのです。
サイテーな先輩に対して相方アカコのとった行動は、真っ向勝負のグーパンチ。
そして、一目散に逃走します。

そんな痛快すぎるエピソードから、お話ははじまります。

常識人で堅実派のヒトミと、子どものままのアカコ。
アカコのお守りをしているようでいて、本当はアカコに救われているヒトミ。
正反対の2人ですが、お互いの良い面を熟知しているだけあって、信頼感がビシビシ伝わってきます。

「武道館をいっぱいにして、それからカーネギーホールだもん」
などと言ってのけるアカコの自信はすごいです。

売れたいとかいう漠然とした夢ではなく、ひとりでも多くの人に自分たちの漫才を見てもらいたい、だって私たち面白いから。
パワフルな2人が目の前にいるようです。

TVに出たいのではなく漫才がやりたいのだという、とんがった若さやひたむきさ、ブレない姿勢が垣間見えて、なんだか応援したくなってしまいました。

そういえば、お笑いライブは見に行ったこと無いなー。

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社長

以前はアイドルを量産し、現在はお笑いタレントの育成に力を入れる桃餐プロの社長。
その筋の人かと疑われる風貌と、押しの強さで事務所を牛耳っています。
「『アカコとヒトミ』には、TVに出てどんどん稼いでもらないと!」
などと、脅迫めいて言うことも。

永吉

「アカコとヒトミ」を発掘し、桃餐プロに誘った敏腕マネージャー。
ニコリともせず彼女らのネタを見守り、問題点を指摘します。
貧乏タレントに食事代を渡すような優しさもあるけれど、実は多額の借金の返済に追われているようで……

キンピカラッキョウ(略して「キンラキ)

事務所の先輩芸人。
キンキラキンの侍姿でカタコトの「ヨラバキルゾ」的なせりふを乱発し、女子高生の人気がうなぎのぼりの漫才コンビです。
TVタレントへの移行を目指すのですが、あえなく撃沈。
「ヒトミとアカコ」との相性は悪く……

ユキユメノ

一世を風靡した30過ぎの元アイドル。
今でも人気は健在で、彼女を使って事務所はヌード集を出そうと画策します。
ユメノは幼い娘をダンナに託し、家を出ています。
すっきりと垢抜けた容貌の裏には、自堕落な性格が隠されていて……

ユキユメノの元ダンナ。
「甲乙丙」という漫才コンビのただひとりの生き残りで、男手ひとつで娘を育てながら仕事に向かう健気な男です。
「アカコとヒトミ」の良き理解者ですが、仕事のオーディションのある日には、たびたび腹痛をうったえるという一面も。

漫才ネタがすごい

アカコとヒトミが漫才を披露するシーンが、まるまる書かれているのですが、これが面白いのなんの。

漫才って活字で読んでもおもしろいんだ!と妙に納得してしまいました。
もちろんアカコとヒトミのキャラが、頭にすりこまれていることも大きいんですけど……

作中の漫才ネタ、「ウェデイングケーキ」というのを実際に劇場で見てみたい!!

こんなのが書けるなんて、作者はひょっとして大阪の人?
いえ東京都生まれでした。
お笑いにうるさい大阪人としては「ヤラレタ感」がありますね……

お笑いライブを目の前で見ているような臨場感が味わえるのが、この小説の良いところでもあります。

お客の笑いが何より幸せ

ライブでの活躍が認められ、NHKの深夜枠の漫才番組でネタを披露する機会に恵まれた2人。
収録も5回目になり、評判も上々!

順調にキャリアを積むのかと思われた矢先、1ファンから突きつけられた「TVで手を抜いていませんか?」の言葉がヒトミを追い詰めます。

「TVもきっちりやれて、舞台もまた本物となる。ファンに手抜きを指摘されるようじゃプロとして失格なんじゃないか」
そう詰め寄るヒトミに、「アマチュアのままで結構」と返すアカコ。
「アカコは金持ちのお嬢様だから気楽なんだ」と言い募るヒトミ。

お互い傷つけ合って、友情にヒビが入るかと思われるシーンです。
実はこの日、アカコには将来を決める重大な決断があって落ち込んでいたのですが、ヒトミは目の前の漫才のことで頭がいっぱいで、相方を思いやる余裕もなく……

こんな、青春活劇を目の前で見せられて、私はもう泣き笑いです。
ダメダメ、コンビ別れしちゃ。アナタたち面白いんだからね。
これからも笑わせてくれなくちゃ。
笑うほうと笑わせるほう、みんな幸せにならなくちゃ。

まとめ

「いい話だったなぁー」ってしみじみしてしまいました。
しみじみの後に、少し遅れて幸せな気分になる、そんな小説です。

喧嘩や、すれ違い、お互いの境遇への理不尽な嫉妬。
それでも、ひとつひとつ乗り越えながら「よし、やったるぞぉー」っていう2人の決意が、明るい未来を予測しているように感じます。

アカコとヒトミには、これからも同じ方向を向いて、突っ走ってほしいですね。

ライブ会場が、どうぞ大入りになりますように!
千客万来・開運招福!!


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