「ほのぼの系の私小説」、あまり聞き慣れないフレーズかも知れませんが、小説に興味がない人でもこのほのぼの系にやられちゃう場合がけっこう多いものです。
現代まで小説界では、年代を問わずとても多くの「ほのぼの系作品」が生み出されてきました。
その中から選りすぐりの厳選10作品を一挙公開します!
ほのぼの系の私小説おすすめランキング:第10位~第4位
第10位「魔女の宅急便」
作家名:角野栄子
出版社:福音館書店
発売日:2002年6月20日
宮崎駿監督によって、1989年に同名でアニメ映画化されたシリーズものの第1作!
最終巻は『魔女の宅急便その6 それぞれの旅立ち』(2009年10月)。
【あらすじ】
ひとり立ちした魔女の子キキが、新しい町ではじめた商売は?
相棒の黒猫ジジと喜び悲しみを共にしながら、町の人たちに受け入れられるようになるまでの一年をさわやかに描いた物語。
〈魔女の宅急便 [DVD]〉
角野英子作の傑作、『魔女宅シリーズ』の初代版。
とにかく読んでいて観ていて、清々しい気持ちになって、冒険したい気持ちになって、それでいてあたたかい気持ちにさせてくれる渾身の一作!
どちらかと言えば小説よりも映画の方が有名で、たいていの人がそっちの方で知っているでしょう。
ですが小説版の方では映画では語られていない詳細・緻密な部分が満載で、また違った世界観を醸し出しています。
ぜひ小説版で『魔女宅』を読んで頂きたい、そんな気持ちで一杯です!
第9位「若菜集」
作家名:島崎藤村
出版社:筑摩書房
発売日:1966年11月10日
明治30年に、春陽堂から刊行されたロマン主義文学の代表的な処女詩集。
藤村の代表作の1つ。
七五調を基調とし、冒頭に置かれた「六人の処女」(「おえふ」「おきぬ」など)のほか51編を収録。
藤村ならでは自然色あふれた人情味のある美文で綴られ、当時にしてはとても斬新な色調で埋められたナチュラルな感覚が完熟の形を迎えています。
とにかく短歌で見られるような、締まりのある美調が一品です。
美しい旋律のポエムにあこがれる人には超おすすめの一品でしょう。
第8位「切れない糸」
作家名:坂木司
出版社:東京創元社
発売日:2009年7月5日
坂木デビュー作『青空の卵』に始まる3部作『「ひきこもり探偵」シリーズ』の次作にあたる。
東京創元社より2005年5月に単行本が創元クライム・クラブ、2009年7月に文庫版が創元推理文庫レーベルより刊行。【あらすじ】
実家のクリーニング店を継ぐこととなった和也が、集配先で不思議な洗濯物を引き受けた。
そこから始まる、素敵な謎物語。
商店街の四季の移ろいと、人々の優しさを描く連作短編集。引用元:wikipedia
ジャンルは推理小説ですが、坂木さん独特の「ほのぼのさ」が生きていて、日常や四季の移ろいにまずほのぼのさせられて、ゆっくり低調に流れていくストーリー描写も「何気なさ…」非常に生きていて爽快です。
読んでいて、これほど「ほのぼのさせてくれる推理小説?」も珍しいですね。
第7位「夏の庭」
作家名:湯本香樹実
出版社:新潮社
発売日:1994年3月1日
原作小説は1992年に刊行され、十数か国で翻訳出版されている。
タイトルはセルジオ・アサドの同名組曲『夏の庭』より。【あらすじ】
町外れに暮らすひとりの老人をぼくらは「観察」し始めた。
生ける屍のような老人が死ぬ瞬間をこの目で見るために。
夏休みを迎え、ぼくらの好奇心は日ごと高まるけれど、不思議と老人は元気になっていくようだ。
いつしか少年たちの「観察」は、老人との深い交流へと姿を変え始めていたのだが…。
喪われゆくものと、決して失われぬものとに触れた少年たちを描く清新な物語。引用元:wikipedia
素朴な風景がとてもステキな作品です。
人間描写から風景までが、とても美しい旋律で奏でられています。
読んでいて「清々しい気持ち」&「ほのぼのした気持ち」になること間違いなし!
第6位「時計坂の家」
作家名:高楼方子
出版社:福音館書店
発売日:2016年10月5日
リブリオ出版から1992年に新刊された、高楼作品きってのほのぼの系作品。
〈著者紹介〉
高楼方子
函館市に生まれる。
・『へんてこもりにいこうよ』(偕成社)『いたずらおばあさん』(フレーベル館)で路傍の石幼少年文学賞
・『キロコちゃんとみどりのくつ』(あかね書房)で児童福祉文化賞
・『おともださにナリマ小』(フレーベル館)『十一月の扉』(受賞当時リブリオ出版)で産経児童出版文化賞
・『わたしたちの帽子』(フレーベル館)で赤い鳥文学賞・小学館児童出版文化賞を受賞【あらすじ】
12歳の夏休みがはじまる1週間前のこと、フー子は同い年の従姉妹マリカから1通の手紙を受け取った。
それは夏休み、祖父の住む街に遊びにこないかという誘いだった。
初めてのひとり旅、そして憧れのマリカと過ごす夏休みへのときめくような思いを抱えたフー子を待ち受けていたのは、思いもかけないできごとだった。
まるで異国情緒あふれる空間を創り出し、そこに坂を一本通すだけでこんなに世界が変わるものかと、本作を読んでの第一声目がそれでした。
まさに時計からあふれ出すロマンスのようなものが人間模様と町の風景とを呑み込んでいて、そこで展開されるストーリー描写が秀逸!
どちらかと言うと「ロマンスを混ぜたようなほのぼの系」です。
児童文学を多く手がける高楼さんの「ほのぼの系」を読みたいならこちら!
第5位「路傍の石」
作家名:山本有三
出版社:新潮社
発売日:1980年5月27日
昭和12年に『朝日新聞』に連載され、翌年には『主婦の友』に「新篇」として改めて連載された。
しかし、当時の時代背景の影響(検閲など)もあり、昭和15年に山本は断筆を決意。
最終的には未完に終わっている。
【あらすじ】
極貧の家に生れた愛川吾一は、貧しさゆえに幼くして奉公に出される。
やがて母親の死を期に、ただ一人上京した彼は、苦労の末、見習いを経て文選工となってゆく。
厳しい境遇におかれながらも純真さを失わず、経済的にも精神的にも自立した人間になろうと努力する吾一少年のひたむきな姿。
本書には、主人公吾一の青年期を躍動的に描いた六章を“路傍の石・付録”として併せ収める。
現代において「アダルトチルドレン」が流行したことで本作は再び評価されており、戦前から持ち上げられた家族崩壊や人格損壊の問題が、本作の中でも緻密に描き出されているとても興味深い作品。
テーマはこのように重いのですが、ゆっくりとした展開と、懐かしい風景や情景が満載しており、読んでいてとてもほのぼのさせてくれる異質の作品です。
ただかなりの長編となりますので、さらっと読む…というわけにはいきません。
じっくり腰を据えて読める人におすすめします!
第4位「ある子どもの詩の庭で」
作家名:ロバート・ルイス・スティーブンソン
訳者名:間崎ルリ子
出版社:瑞雲舎
発売日:2010年9月9日
忘れられない日々の喜びと悲しみ。
冒険小説の古典『宝島』の著者ロバート・ルイス・スティーブンソンが子ども時代の夢や憧れを歌った豊かな詩情あふれる名作詩集の豪華愛蔵版。
【あらすじ】
子ども時代の憧れや夢を詩情豊かに表現したスティーブンソンの詩と、それを見事に絵で表現したガーネットの繊細なイラストが魅力的な詩集です。
〈関連情報:『宝島』ラジオドラマ〉
日常風景に戯れる子供の風景から偏りのない詩篇の綴りが美しく、読んでいてとってもほっこりできる、スティーブンソンの傑作です。
翻訳も無理のない実に爽快な仕上がりで、まるで場面が目の前で繰り広げられてゆくようです。
ぜひポエムやエッセイに興味のある人におすすめです!
本作を読んだことを機にして、あなたもどの分野かの作家・作詞家に成れるかも?…というようなそんな作品です。
特に「日常風景から、あるテーマを決めた空間への辿り着かせ方」に、特異な旋律が窺えます。スティーブンソンならでは演繹法ですね!
さて、ついにここからトップ3です!
どんな小説がランクインしているのでしょうか?
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