コピーキャットの5つの名シーンを語り尽くす!あらすじ&感想を一挙紹介!※ネタバレ解説

コピーキャット

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『コピーキャット』は1995年にアメリカで制作されたサスペンス・スリラー映画で、当時、実際に世情を騒がせていた異常殺人を模倣した、ノンフィクション的なリアル感が満載の作品です。

犯罪心理学や屋外恐怖症といった、専門句的知識が根深く浸透している作品で、観る側には「奇妙な世界観」をえぐるように展開してくれます。

今回は本作『コピーキャット』の場面的魅力からストーリーに隠れた魅力まで、独断を交えた感想とともに、一挙公開したいと思います。
ぜひ、おつき合い願えれば幸いです。

『コピーキャット』詳細

【1】『【DVD】コピーキャット』

出演:シガニー・ウィーバー、ホリー・ハンター他
販売元:日本ヘラルド映画
発売日:1999年3月17日

【2】『【本】コピーキャット』
著者:ラウリ・マエロフ
出版社:新潮社
発売日:1996年1月

概略

無類のサスペンス映画の金字塔を打ち立てたのが本作『コピーキャット』の構成とシナリオと謳われ、1995年当時のアメリカのみならず、日本でもこの「模倣犯」を題材にしたサスペンス(またはホラー)ドラマや映画、小説の類が頻出して制作、出版された。

大学生と大学教授とを題材に捉え、若者が持つ傾向によく見られる「一本調子な熱愛と執着」に、ここぞとばかりに焦点を当てたサイコ・サスペンス張りの構成の威力は、当時まで潜伏してきた世情の悪徳を見事に映し出し、その後の犯罪心理にまで影響を強く及ぼした。

主演は、『エイリアン』で有名なシガニー・ウィーバーと、『バーニング』でデビューし、『沈黙の裁き』や『ザ・ファーム 法律事務所』で人気を博したホリー・ハンターの二大コラボ。

日本の公開は1996年3月で、アメリカから1年遅れでリリースされた。

〈Copycat (1995) Official Trailer – Sigourney Weaver, Holly Hunter Movie HD〉

メインキャスト:登場人物紹介

●ヘレン・ハドソン:シガニー・ウィーバー(声:田島令子)
●モナハン刑事:ホリー・ハンター(声:土井美加)
●ダリル・リー・カラム:ハリー・コニック・ジュニア(声:江原正士)
●ルーベン刑事:ダーモット・マローニー(声:辻谷耕史)
●ピーター・フォーリー:ウィリアム・マクナマラ(声:島田敏)
●クイン警部:J・E・フリーマン(声:菅生隆之)
●ニコレッティ刑事:ウィル・パットン(声:牛山茂)

【簡単2分でわかるコピーキャットのあらすじ

犯罪心理学者としてテレビをはじめ、各学界においても有名・活躍中だったヘレン・ハドソン博士(シガニー・ウィーバー)は、ある日、講演先の会場のホテルでダリルという殺人鬼に襲われ、その際に心身的苦痛を負ってしまい、その日を境に屋外恐怖症(アゴラフォビア)となる。

ダリルは、過去にヘレン博士のプロファイリングのもと、逮捕された凶悪殺人鬼だった。
それまでの華やかだった生活とは打って変わって、ヘレンの生活は窮屈かつ孤独なものとなってしまった。

日々の経過のうち次第に恐怖を感じたヘレンは、警察に匿名で連絡する。
警護をつけるとともに、事件解決を図ってほしいと訴える。

そこへ現れたのが、M・J・モナハン刑事(ホリー・ハンター)。
被害者が女性ということで、その女性の心理を隈なく読み取り、また性的被害じみたことまでを受けたヘレンを気づかう上で、心を委ねられる女性の刑事がつけられた。
けれど、再びヘレンが何者かに襲われる可能性もあると考え、男手として同僚のルーベン刑事も同行する。

その後、女性ばかりを狙った連続殺人事件が起き、ヘレンとモナハン刑事はプロファイリングを始め、それがかつて起きたダリルの犯行の手口と同じ模倣犯に気づく。
この犯人はどうも学生のようであり、未だ獄中のダリルから、密かに手紙をもらって犯行の流れを伝えてもらっていた。

模倣犯であることから「次の事件・手口」を予測することが可能だと考え、モナハン刑事一行は、プロファイリングを進めるとともに、新たな犯人の像を突き止める。

引用:wikipedia

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コピーキャットの7つの魅力!

【その1】日常の色合いから、急に迫りくる恐怖!

ヘレン博士はこの殺人鬼・ダリルに遭遇するまで、それは華やかな生活を送っていました。
テレビや心理学研究会においても彼女の実績を知らない者はなく、彼女のプロファイリングについても一定の評価を示す者も多くいました。

つまり彼女は、自分の努力・功績によってその地位をつかみ取っていたのです。
いわゆる「努力して成功者になる・夢をつかむ」という日常的なドラマになります。
おそらく誰もが経験したことのある経緯でしょう。

その日常に、突如として襲ってくる〝逆恨みの殺人鬼〟!
自分が彼女のプロファイリングにより逮捕されたもんだから、「自分を捕まえたのは結果的に彼女だ」と踏み切り、犯人は彼女を卑劣にも、誰も助けを呼べないトイレの中で襲います。

こういう流れは日常でも簡単に起こり得ること。

恨む人は、恨まれる人よりその記憶を鮮明に持ち続けているものです。
「恨まれる覚えなんかない!」というのは、そのためかも知れませんね。

【その2】犯人は人混みに紛れている…

どこから襲ってくるかわからない辺りが、本作を脚色づける最大の武器にもなっています。

映画全般にかけて、よくパソコンが映るシーンが出てきます。

この「パソコンを何気に映すシーン」というのが、まるで不特定多数を生き写しにする、複線的な場面にも映ります。
例えばパソコンでよく皆さんがするSNS、これを使うユーザーの中には「ID非公開」はもとより、ハンドルネームばかりで〝不特定多数〟をそのまま表現する要素にじゅうぶんなり得ますね。

誰が犯人かわからない、そして手頃に扱えるパソコンのように、街中に出れば〝人混み〟が実に手頃な位置にいる…。

この「手頃にある未知の巣」のようなものから、先述したように急に犯人が現れて襲ってきたら、やはりその恐怖は倍増、いや致命的にさえ思えるかも知れません。

【その3】女性だからって容赦しない!

いや相手が女性だからこそ、男は暴力に物を言わせ、その傍若無人振りを思いきり発揮できるものです。
本作に登場する殺人鬼、犯人は男であり、それも凶悪な性質・性格を秘めた、扱いにとても厄介な代物です。

その厄介な男から出る暴力性を、か弱い女性がいったいどんな手段をもって防げるというのでしょうか?
いえば、絶対的恐怖、絶壁・断崖的な窮地の連続です。

この連続する恐怖や不安を潜り抜けて、ヘレンとモナハン刑事は、ルーベンも引き連れながら、何とか事件と恐怖解決の糸口を模索していきます。

これもいえば「日常で起こり得る、とても容易い犯行」ともなるものでしょう。

〝弱いから叩く〟、この行為は犯罪心理や性心理に頼らなくとも、素人の目から見て普通のことです。
つまり、この無理の無い暴力の行き交い方に、リアル感があるわけです。

【その4】じわじわ、輪郭が浮き彫りになっていく犯人像…

本作ではパソコンと足を使った捜査で、次に起こる事件を予想しながら、プロファイリングにより犯人像をあぶり出していきます。
「犯人」「殺人鬼と同じ手口を使う凶悪犯」という印象と思い込みから、「きっと犯人は普通の人とは違う、何かとてつもない性質や性格を秘めたいかにも的な存在」と連想しがちです。

ですが段々〝浮き彫りになっていく犯人像〟は、どうも学生を指しているようである、というようなことがわかると、これも「日常から突如襲いくる、不意打ち気味な恐怖」と重なるものです。

この〝犯人が浮き彫りになっていくまでの経過〟が、非常に丹念かつスピーディ、スマートな展開をもって締めくくられるので、観ていて爽快さを味わうと同時に、〝じわり、じわりくる、なにか暴いてはいけない恐怖のパンドラの箱〟が目前に迫る感覚を味わえます。

【その5】アクロバット的な犯行の動き

これはご覧になるとわかりますが、犯人は〝生贄(被害者)〟を、すぐには殺害しません。
ここでもじわりじわりと何か儀式でも思わせる風な体裁を取り、ある一定の決まった型を踏襲して犯行に臨みます(まぁ模倣犯なので、はじめから「決まった型」を踏襲してはいるのですが)。

その儀式的犯行において被害者は、首を絞められ、トイレの樋から伸びたワイヤーのような物で吊るされます。
このときの被害者の恰好が本作の〝代表的イメージ〟となるほど、有名な1シーンになりました。
少しエロスさえ漂わすほどの、シガニー・ウィーバー演じるヘレンの全身の形が、何とも卑猥かつ惨い様子を物語っています。

この辺りの光景・情景は、ぜひ本作を実際にご覧になって堪能下さい。

【その6】狭いプロットの中の飛躍

本作は、非常に狭いテリトリーの範囲でストーリー展開がなされ、終始、その囲われたような分野で事件発生・事件解決を終えてしまいます。
これだけを見ると「なんだ、せせこましい映画で、金もかけていないB級映画か…」などの印象・感想が湧いてきそうですが、ところがどっこい、そこが違います。

本作の〝最大の魅力〟と言ってもよい壮大なスケールを持つ暗躍が、この「狭いシーンカット」の中にこそあります。

本作が訴える1番のタイトルは、犯罪心理の魅力です。
どのような立場に立つどんな人物が、いったい何を目的にしてどのように犯行に移るのか、この辺りを隈なく丹念に表現し、その表現物を脚色・演出をもって送るのが本作『コピーキャット』の醍醐味です。

ですから、逆に大きな舞台は要りません。

大きな舞台や脚色などあれば、かえって無駄に感じるでしょう。

よく「このシーンは要るのか?」や「このカットは要らないだろう」などと、映画作品への評価を独断的に決めてしまいがちですが、狭い範囲の映画なら狭い範囲の、スケールの大きい映画ならそれなりの、いわゆる「見合った魅力」というものが潜んでいます。

本作の魅力は〝狭い範囲での魅力〟であり、いえばそれは、昔に流行った「ヒッチコック作品的な魅力」を連想させます。

【その7】一室で展開されるロマンス

本作のシーン・カットには、空の見えない「一室の場面」が頻繁に映ります。
これは先述した通り、かえって「狭い範囲の映画」「金のかかっていないB級的な安あがり」などを連想させ、とくにマイナスイメージをつけられやすいものですが、本作はサスペンスを主流に持ってきており、その〝少し肌寒い暗室の空気の魅力〟が流れるように観る人を惹き込みます。

ことに犯罪心理は「人の心の中(つまり独房)に包まれた異常性を見出す研究(プロファイリング)」であることから、本作に彩られる数々の〝一室のワンカット〟も、この〝人の心〟を表す不透明かつ純朴な景色を見て取らせます。

一室のカットが多いことさながら、ラストシーンでの犯人との格闘の末の場面・結末は、度肝を抜かれるくらいの解放感さえ味わえるでしょう。

どうぞこの「一室に展開される(解放される)ロマンス」の展望を、本作の演出に揉まれながらご堪能下さい。

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コピーキャットの5つの名シーン

【その1】講演中のヘレンの表情が豹変

ヘレンは売れっ子の犯罪心理研究家であることから、いろいろな舞台で「独自に研究してきた成果とコメント」を発表していきます。
そんな中、ある講演中での出来ごとに、真面目に聴いている傍聴客のうちから〝首を掻っ切る仕種をする若者〟を見つけます。
そして若者は舌を思いきり出し、ヘレンを嘲笑しながら挑発します。

この様子を見たヘレンの表情…。

それまで明るく演説していたヘレンの表情は一気に凍りつき、それまでの姿勢を保たせた元気は心のうちへと消えていきます。
生気がなくなる感じ。

その後からヘレンの言動も少し、それまでの余裕を持った通常のものとは違い、何かぎこちない、奇妙なものへと変わっていきます。
アゴラフォビア、屋外恐怖症になる直前の光景(情景)です。

この豹変振りを演出する演技派女優・シガニー・ウィーバーの活気を、ぜひご覧下さい。

【その2】パソコンが映るシーン

ヘレンは研究家であることから、自宅でもよくパソコンに向かいます。
そこで犯罪心理の研究を進めるにつれ、段々「犯人の模造」を詳しく分析します。

その詳細を映した後での、ワンカットずつのパソコンが映るシーン。

不特定多数のうちにいる犯人、つまりどこの誰だか全くわからず、またそれゆえにどこからいつ襲ってくるかも全く予想だにできない犯行の存在が、確実に現実において、ヘレンに迫ってきていることを映し出しているようなカットの連続…。

何気に見逃しがちのシーン・カットですが、どうぞこの辺りの行間を読み取ってみて下さい。
本作の妙味がおのずと伝わるように思います。

【その3】ベッドを這いずる虫の群れ

トイレで襲われてから暫くが経ち、日常に少しだけ平穏を取り戻せてきたヘレンが、ある夜、仕事を終えてベッドに寝そべります(相変わらず屋外恐怖症です)。

そのベッドに寝そべって本を読んでいるとき、はじめ1匹のアリのような虫が、読んでいる本のページを這ってきます。
ヘレンは何気にその虫を払いのけ、また読書に没頭しようとしますが、また同じ虫が今度は2匹ほど、数を増して現れます。

「ン?おかしい?!」
と思ったヘレンはすぐさまベッドから立ち上がり、それまで自分が寝ていたベッドの敷きシーツを一気にめくり上げます。

すると、おびただしい程の虫の群れが、その自分がたった今まで寝ていたベッドの上を這いずり回っています。

恐怖!恐怖!恐怖!
女性にとって〝虫が嫌いな性質〟というのはあるもの。
彼女もおそらく例外ではありません。
その虫への恐怖を思いながら、「知らぬ間に犯人と思われる人物が、自分の家(それも寝室)へ侵入していること」に、さらなる絶頂の恐怖を覚えてしまう。

それからヘレンはさらに強いアゴラフォビア(屋外恐怖症)にかかってしまい、部屋を一歩出ただけで、めまぐるしく強いめまいに悩まされるようになってしまいます。

この「まさか…」を思わすサイレントの恐怖を、ぜひ本作のこのシーンを観ながらご堪能下さい。

【その4】ホリー・ハンターの聡明かつ可愛らしい演技

ホリー・ハンターといえば、本作『コピーキャット』の前作の『ザ・ファーム 法律事務所』でのタミー役でも有名ですが、このタミー役をしているときの彼女は、非常に表情豊かでかつ奔放的な、大人でありつつ〝家出娘〟のような演出がとても愛らしかった。

その演技の様子をすでに知っていたことから、本作『コピーキャット』での聡明振りを発揮する〝お姉さん役のホリー〟には、何か娘が背伸びをして、大人の真似をしている感も少しあり、観ていて飽きない可愛らしい演出と表情が見え隠れします。

もちろん『ザ・ファーム 法律事務所』のほかにも、彼女はいろいろな映画に出演(中には主演)している作品がありますので、ぜひそちらを一度観てから本作に戻って観てみると、また彼女の演技を違った角度から覗ける〝見せ場〟が現れるでしょう。
『赤ちゃん泥棒』(1987年)、『ブロードキャスト・ニュース』(1987年)、『ワンス・アラウンド』(1990年)、『しゃべりすぎた女』(1993年)なんかがおススメです。

【その5】シガニー様、トイレでギリギリの恰好…

シガニー様演じるヘレン博士は犯人捜索の末、最後はトイレでの格闘シーンに見舞われます。
そこでの彼女独特のはがねのような体が、ギリギリの恰好で、首を吊られてしまいます。

その姿は確かに惨いのですが、なんだか、艶めかしい色気のあるムードを漂わせてきます。

どこがギリギリなのかというと、ヘレンは便座に座ろうとした瞬間に吊るされたものですから、トイレの便座につま先立ちになる形になってしまいます。
そして首を吊られたままなので、便座からつま先を滑らせるわけにはいきません。

ここで、絶えずつま先がふるふる震える、つま先立ちの恰好ができてしまいます。

便座から落ちそうで落ちない、このギリギリの恰好が、ヘレンの必死さをさらに物語ってくるわけです。

やはり、『エイリアン』から『ゴーストバスターズ』、『ワーキング・ガール』や『アバター』など、アクション映画に出演し続けてきた彼女にしかできないアクロバット、なのでしょうね。

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まとめ&感想

私は本作を大学生頃に初めて観ましたが、1度目と2度目での感想と印象が、まるで違うものだったのをはっきり覚えています。

1度目は単なる推理ドラマ・異常サスペンスもののありふれた映画、程度にしか映らなかったのですが、2度目、3度目と観続けていくうちに、そのイメージや感想は「狭い空間にこそ、本物のスリルとサスペンスがある」といった奥深い興味を感じさせられました。
とても面白い。

本作は「事件解決」そのものよりも、むしろ「ありふれた体裁や人格を持つ人間が、簡単に殺人鬼に変わってしまうという俗的な習慣」というものを前面に打ち出しているものに思われ、流行から世俗習慣というものを犯罪心理の面から分析して見せた、全く新しい1作に思えました。

作りは文字通りフィクションですが、間違いなくこれはノンフィクションとしてもいい、確実に現実で起きている物語です。
それゆえにリアル感・現実感が異常に伴う作品に感じられます。

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