ハチ公物語の6つの名シーンを語り尽くす!感想&あらすじを一挙紹介!※ネタバレ解説

ハチ公物語

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『ハチ公物語』と聞いてあなたはどんな物語を想像されますか?
「犬のお話し」であることに間違いありませんが、本作ほど感動的で後味が残る作品も珍しいと思います。

『ハチ公物語』には〝忠犬ハチ公〟という東京に実在した犬のエピソードが混在しており、そのぶんストーリーにもとてもリアル感あふれるベースが打ち立てられています。
この辺りの現実に即したリアルな展開を見逃さずに本作の感動を堪能してみると、きっと本作がどんなに感動的な物語かということが如実にわかることと思います。

今回は本作『忠犬ハチ公』の感動的な場面と史実にまつわるストーリー、そして本作を20回以上観た私の独断的かつ率直な感想を、面白おかしく、また深く、ご紹介したいと思います。

『ハチ公物語』詳細

【1】『【DVD】ハチ公物語』

出演:仲代達矢、八千草薫ほか
出版社:松竹ホームビデオ
発売日:2005年12月22日

【2】『【本】ハチ公物語-待ちつづけた犬-』

著者:岩貞るみこ
写真:田丸瑞穂
イラスト:真斗
出版社:講談社
発売日:2009年7月16日

概要

生粋の秋田犬のハチ(実在した犬)が東京に送られて来たのち、その東京生活を含めた生涯を描いた作品。
ほぼ実話を軸にしているが、多少の脚色もある。

プロデューサーの奥山和由は、松竹社内でこの作品の企画を出したが資金面の問題で却下され、ならば外部作品の形で作ろうと考え、渋谷が舞台なので東急グループに出資をお願いしようと、東急レクリエーションの社長も兼務していた岡田茂 (東映)に橋渡しを頼んだ。

マスコミからは前年のヒット作『子猫物語』(東宝)に続いての動物ものに「今度は松竹富士から犬?」の声もあったが、結果的には良作として一定の高評価を得て、配給収入が20億円を超えるヒット作となった。

2007年、アメリカにて、リチャード・ギア主演によるリメイク版が制作された。
『HACHI 約束の犬』の邦題で2009年8月8日に公開された。

引用元:wikipedia

主な登場人物

●上野秀次郎:仲代達矢
●上野静子:八千草薫
●森山積:柳葉敏郎
●上野千鶴子:石野真子
●煙草屋の内儀さん:浦辺粂子
●尾形才吉:尾美としのり
●お吉:春川ますみ
●女中およし:片桐はいり
●たみ子:加藤登紀子
●安井小荷物係:泉谷しげる
●菊さん:長門裕之

1分でわかるあらすじ

大正13年、生後50日で秋田県から、東大農学部の教授・上野英三郎博士(仲代達也)の元に送られてきたハチ。
教授はことにハチを可愛がり、もともと体の弱かったハチを過保護なくらい労り続ける。

お風呂も一緒、寝るのも一緒で、暇ができては「ハチ、ハチ」と呼び、散歩は必ず上野教授が連れていった。
愛情あふれる生活を与えられ、ハチはこの上野教授になつき、上野教授の匂いや面影をずっとその心に植え続けていく。

そんなある日、上野教授はいつものように大学へ行くとき、ハチに「行ってきます」を言い、ハチは教授を見送った。
これが教授とハチの最後の別れとなる。
講義中に教授は教壇にて倒れ、そのまま帰らぬ人となってしまった。

だけどハチは「行ってきます」といつものように教授が家を出たことから、またいつものように教授が家に帰ってくると信じている。
でも教授がいつまでも帰らないのに不安を感じ、ハチは家を出て、いつも教授が帰ってくる渋谷駅まで迎えに行った。そこでずっと待つ。
周りの人もハチを知っていたことから、ハチにかまう。

けれど「必ず教授が帰ってきて、またあの生活を送れる」と信じ切るハチは、教授が亡くなったその日から、雨の日も風の日も、ずっと続けて渋谷駅に通いつめるようになる。
そして晩年、ハチも、その渋谷駅の改札口が見える場所で死んだ。
その様子をずっと見守っていた周りの人は、そのハチのことを「忠犬ハチ」と呼んだ。

【動画】ハチ公物語 予告編

【動画】ハチ公物語

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本作『ハチ公物語』が持つ7つの威力!

ハチと上野教授との出会い

ハチは秋田犬として秋田県大舘市で生まれ、当時は普通であった〝里親探し〟の下(もと)、東京に住む上野教授の家に送られることになりました。
上野教授はもともと物静かな人柄で、あまり人とも騒いだり旅行へ行ったりする人ではありません。

そんな中、この上野教授の元にきたハチの姿は、その上野教授の〝よき理解者〟的な存在になるほど貴重なものでした。
まずは、このハチとの出会いの前後における、上野教授の表情や行動の移り変わりにご注目下さい。

本作は仲代達也さんが上野教授を演じられていますが、その辺りの心境の変化や言動の改め方、また生活スタイルを微妙に変えていく演出は、本作の醍醐味をじゅうぶんに発揮させる土台のようなものを構築しています。

ハチの愛らしさ

まず何と言っても本作の魅力は、主人公でもあるハチの可愛らしさ(この魅力をあえてここでは「威力!」としています)!犬をご家庭で飼われたことのある人なら誰でもわかるでしょうが、仔犬から大人の犬まで成長していく過程で、その犬はたいていヤンチャな側面から忠実な側面など、いろいろな表情を見せてきます。

このハチもそれと同じで、仔犬の頃はさまざまなイタズラをしては怒られ、愛らしいペットとしての魅力を全面的に押し出してきます。
けれど上野教授だけは、ハチがどんなイタズラをしても叱らず、逆にハチをわが子のように可愛がり続けます。

この辺りから、ハチの愛らしさは段々と教授への愛情を育んでいきます。
どうぞ本作を観るときは、まず素直にハチの可愛らしさ・利口さに注目して下さい。

懐かしい風景・・・

先述通り、本作の背景は大正から始まり、日本の古き豊かな交流模様、華やかでのんびりとした豊穣の時代をおくめんなく全面に表してきます。
また行き交う人々の服装や、その人々が使う公共施設や小道具なども、その頃に見られる〝レトロな景観をふんだんに表す情景〟として、それを扱う人々を通して映し出されます。

現代では日常的に見られる「情報や便利さがありふれた時代」と違って、当時の世情は「何にもない」「清閑」「閑静」などを思わすほどの透き通ったものです。
ですがそこで活きる人々の人情味はとても豊かで優しいものでした。

人々や動物との交情・交流において、とても優しい雰囲気を見せてくるドラマの全てが、ハチを取り巻く日常の様子にもそのまま映し出されていきます。

本作を観ていて暖かく、優しい気持ちに自然になるのは、こうした人情ドラマと世情のベースが堅実に敷かれているからなのでしょう。

上野教授とハチとのかけがえのない生活

ハチがきてから上野教授の家は、ポッと明かりがついたように活気を持ちます。
上野教授の奥さんをはじめ、その家に訪れてくるいろいろなお客さんもハチを見ながら、何かほんのり気持ちが暖かくなるような、柔らかい表情を取り戻していくのです。

そのハチと上野教授の生活の様子がその周りの人たちさえ巻き込んで、いえば人と動物とはいえ、壁を越えた愛情の交流・美しさをずっと映し出していくところに、本作が持つ純粋無垢の情景が現れます。

そうはいってもハチは教授に甘えたくて仕方ありません。
お風呂に入っているとき、教授の顔にバシャバシャと水かきをしてお湯をひっかけるイタズラをして見せたり、教授が見てないところで家具や食べ物を勝手に持ち出したり食べたりして奔放さを見せる様子は、やはり愛らしい仔犬・相棒のきらめきを存分に知らしめてくれます。

またとくに上野教授とハチが散歩に出かける様子は、時代が時代だけに、とてものんびりした、柔らかい風景・景色を醸し出し、実際、視聴者もその場にいるほどの臨場感あふれる仕上がりになっていて貴重です。

ここではさらっと概略を言いましたが、その真意、ぜひこの辺りの臨場の様子を実際に本編を見て確認して頂きたいです。
その方が100倍楽しめるでしょう!

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上野教授が急に戻らなくなった瞬間・・・

上野教授はある日、ハチにいつも通りに「行ってきます」を言い、そのまま玄関を出て、仕事先の大学へと出かけていきます。

ハチは教授にそう言われ、また普段通りの生活模様にあるわけですから、何の疑いも持たず、ただ最寄り駅から大学へ向かう教授の背中を見送り続けます。
そして帰宅。(ハチは、教授と何度も歩いた道だからと、家から最寄り駅・渋谷駅の改札前までの道を記憶しています)。
そして上野教授は大学の講義中、急に倒れて亡くなってしまいます。

この上野教授の異変を心で感じ取ったのか、ハチはいつもより少し早めに教授を迎えに、渋谷駅の改札口前まで迎えに行きます。
そしていつものように教授の帰りを待ち続けます。

このときのハチの表情をよくよく注目して下さい。
ただ、純朴に主人である上野教授を待ち続けるハチの表情(かお)に、「教授が帰って来ないこと」への疑念は全くありません。
あるのは「教授は必ず自分の元に帰ってきて、また今朝までと同じように自分を可愛がってくれる」ことへの忠実な表情です。

人間同士でも、「信頼関係を築くのに10年はかかる」という言葉があります。
上野教授が倒れたのは、ハチと上野教授が出会って、17カ月めのことでした。

そうした人間のと人間との交流をまるで逸脱した(越えた)ようなハチと上野教授との関係は、何か不思議なものを見せられているようで心を打ちます。

純粋なまでに、哀しい愛

上野教授が亡くなってから後(のち)、ハチは渋谷駅前で永眠するまで、教授をその場所へ迎えに行き続けました。
そのハチを見守る周りの人々は、すでに教授が亡くなったことを当然知っていながら、それでもハチが迎えに来ているのをただ暖かく支え続けます。

ハチが腹を空かせていそうなときは、屋台を構える人なら店の商品をあげたり、また手荷物に食べ物があればそれをやったり、また雨の日には少しの間だけでも傘をさしてあげたり、段々ハチがそこへ行き続けるようになってからは、それまで無関心だった人もそのハチに温情を寄せる形で近づいていきます。

そんな「迎えに行く日課」が何年も続いた後に、そのハチにも晩年が訪れ、やがてハチ自身も漏水で亡くなります。
その亡くなった場所が、ずっと自分を迎えに来てくれた「教授が帰って来る場所」。

教授が亡くなった後でも、何年も変らず同じ場所へ迎えに行くその姿は、「自分の主人は上野教授しかいない」と暗黙に訴えている愛情の深さを知ると同時に、現実では「2度と還らない」と言わせる冷たい「愛情へのしがらみ」を見ます。まるでハチの上野教授への愛情が、報われなかったような、そんな現実での哀しみと寂寥感です。

ですがハチは、その「上野教授を迎えにいく」という自分の行為とあり方に、何らかの希望のようなものを見ていたような気がします。
でなければ、帰らない人を迎えに行くのにまず徒労を覚え、何年もの長い間の労力は、きっと年月によって薄められていくと思うからです。

純粋で、ただ上野教授しか見ていなかったハチの心は、人間同士にでも当てはまる「本当の愛のあり方」を表現していたのでしょう。
利益や報酬を省みずに行動する、その行動に「生き物が持つ生来の愛の姿」があるように感じます。

上野教授が、ハチを迎えに来る

ハチは、上野教授が亡くなって以来、ずっと教授を迎えに渋谷駅改札前まで行き、そこで永眠していまします。
けれど本作のラストシーンでの〝行間〟を思わす演出には、「現実ではずっと帰らなかった上野教授」がずっと待ち続けたハチの元に、ふっと帰って来るようなそんな暖かい光景を映し出します。

上野教授が亡くなった現実において、ハチはずっと冷たい境遇に見舞われ続けますが、そのハチが最後の最後で報われたその表情と光景を、本作では潔く後押しし、哀しい筈のストーリーでも何か清々しさを与えるようなそんな仕上がりにして見せています。

ハチが教授を迎えに行った現実なのに、実は教授がハチを迎えに来るという逆の設定を、ハチの「待ち続けた生涯」を描く上で2重に表現している演出は、何か主人と相棒との〝この世を越えたような、そんな実力を秘めた密会〟を表現しています。

この〝密会〟こそが、ハチと上野教授との2人だけの世界・空間であり、必ず寿命があきて別れなければならない〝生き物の運命〟にその限界を越えさせる「強靭な感動」が忍んでいるような気さえします。

ハチが、「生き物は死ぬ」、「教授は死んだ」ということを理解できたかどうかはわかりませんが、その姿勢をもって「主人」を愛し続け、ずっと〝教授の帰りを待つ・待ち続ける自分を教授が迎えに来てくれる〟ということを信じ尽した努力の成果は、そのような疑問を吹き飛ばしてくれるほどの、人間と動物の間の壁を取り払うほどの感動を与えます。

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本作『ハチ公物語』感動の6つの名シーン!

菊さん(長門裕之)のセリフ「待ってるんですよ…」

上野教授が亡くなってからハチが渋谷駅に迎えに行くようになってから後、ハチを取り巻く周りの人々は、ハチの様子をことに気にし始め、少しハチの姿が見えなくなると「ハチはどこ?」「どこに行ったの?」といつも心配するようになります。

これは後半のシーンになりますが、そんなとき、上野教授の妻(八千草薫)がまた「ハチはどこに行ったのかしら?」と心配する思いに答えた菊さんのセリフのシーンです。

はじめはハチの近況を淡々とした口調で説明しますが、その話途中から次第に表情を真面目にし、最後に「待ってるんです。…待ってるんですよ…。」と2度繰り返してハチの様子を告げます。
なんだかこのシーンは、ハチの上野教授への愛情を物語るさなかで、周りの人たちも段々その様子に感銘を受けている確実さが根強く表れているシーンに思え、私的に何度も見直した記憶があります。

ここまでの経過の前後をよくよく観察し、ハチとハチを見守る人たちの交情の様子を、ぜひ堪能してみて下さい。

渋谷駅に迎えに来続けるハチを見守る、駅周辺の人々の様子

ハチは先述の通り、上野教授が亡くなった後もずっと渋谷駅の改札口前まで教授を迎えに来続けます。
そんな中、駅周辺に店を構える人や用事で立ち寄った人、また駅内で常駐している駅掌やハチを物珍し気に見に来る人たちは、段々ハチの真剣さに魅了されながらも、自分たちの生活に努めるため、必要以上にはハチの介抱をしたりしません。

このハチが見せる愛情の熱さと、世間を彩る人々の情景や光景を対照的に、ハチと人間との交流を「1つの場面」として鑑賞してみて下さい。

「相手は動物だから」と、日常よく私たちが知らされる世間の常識(動き)というものと、映画ならではの脚色・演出との相違のようなものを上手く醸し出し、最後には〝愛情を純粋に訴え続けたハチ〟に花を持たせるという飛躍かつ貴重な出来栄えが、緻密な構成とともに表れています。

上野教授の、ハチの可愛がりっぷり!

教授はハチが家に来てからというもの、ここぞとばかりにハチを溺愛し、普段は見せない陽気な顔や無邪気な態度を、おくめんもなくハチに注ぎ続けます。
その可愛がりっぷりは親ばかと言われても仕方のないほど、あるときは小間使いに「ハチのその日の様子」を日記に書き留めさせたりして、とにかく自分が家にいないときでもハチの様子を事細かく知ろうと躍起になります。

けれど教授は真剣です。
ただハチと一緒にいるとき、ハチの前では無邪気に装いますが、ハチの元から少し離れて他の人たちと会うときなどは、ただ真面目にハチのことを心配し、また自分の仕事(大学教授の任)への理想や提言を吐いたりしています。

この真面目と陽気の移り変わりが、よくよく観れば面白く、何というか、真面目が度を過ぎて半ば滑稽さ加減を生んでしまったような、少しコミカルな出来にもなっています。
この辺りの教授とハチの絡み、また周りの人たちとの交流もお見逃しなく!

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渋谷駅に帰ってくる上野教授のぬくもり

ハチは教授を渋谷駅まで毎日迎えに行きます(実話では、ハチが迎えに行ったのは渋谷駅ではなく、東京大学農学部前の正門でした)。
その迎えに来るハチを、上野教授は毎日優しいぬくもりをもって包み込みます。
そのときの上野教授の存在感と、その教授の優しさに包まれて幸せそうなハチの表情が感動的です。

本作の醍醐味と言ってもよいほど、この駅前でのハチと教授の落ち合いのシーンは暖かさと感動を呼びますが、このシーンを自分の日常に置き換えてみる上で、こんな忠犬がいたらどんなに毎日に覇気が宿らされるだろうといった、堅実な喜びも芽生えるものです。

この「自分を迎えに来た」と錯覚させるような上野教授の駅登場のシーンは、ハチの視点から見ることで、そのぬくもりが発揮されるだろうと思います。
当然に、教授の立場から見て「いつも自分を忠実に迎えに来てくれているハチの姿」を見るのは奥深いぬくもりを感じさせるものですが、少し視点を変えて観ることで、本作の妙味と醍醐味をより一層強めて味わうこともできるかと思います。

渋谷駅での、焼き鳥のおこぼれ

ハチは上野教授を渋谷駅に迎えに行って、その帰りに教授が屋台の焼き鳥で一杯やるときには、必ずその焼き鳥のおこぼれをもらうことができました。
これもハチの教授と一緒にいるときのご褒美で、教授と一緒に寄り添うときの幸福です。
このときでも、教授のハチに対する優しさとぬくもりのようなものが、ハチと交流するその言動1つ1つに表れています。

ハチは教授からこの〝焼き鳥のおこぼれ・ご褒美〟をもらうときにはいつも尻尾を振って応え、またそれからもこの〝ご褒美〟をもらえることを切望するかのように親愛の姿勢を見せてきます。

こんなちょっとしたやり取りが、その後の「教授を迎えに渋谷駅まで行き続けるシーン」への伏線にも捉えられ、(他にも)ありますが教授のぬくもりを味わえた頃のハチの幸福の表情を見続けていくと、本作がそのラストで訴える〝ハチにとっての本当の幸せのありか〟のようなものが薄ら窺えてきます。

上野教授と、東京大学の生徒たち

上野教授はハチに好かれていたように、その教え子たちからも大変好かれていました。
その教授が教壇で倒れたとき、その教え子たちはとっさに教壇へ駆け上がり、上野教授を抱きかかえて、その安否を確認しながら救助対応に尽力します。

この辺りのシーンには、なかなか現代では見られなくなった、「先生と生徒たちとの深い絆の交流の姿」が丸写しになっており、なんだか観ていて爽快というか、懐かしい記憶を思い起こさせます。
当時の大学の教室内・構内ですから、造りも粗雑で、人と人との交流のあり方も何となく清閑にあります。

そんな中での生徒たちの教授に対する熱い視線や思いが、スクリーン一杯に丸写しになり、その前後の経過を含め、やがてはハチの「渋谷駅までの迎え」のシーンを根深く吟味させる貴重な展開を作っていきます。

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まとめ&感想

私は本作を小学校の頃に初めて観ましたが、今でも〝忠犬ハチ〟の魅力は色あせることなく、記憶の中で鮮明に光り続けています。
上野教授をはじめ、ハチを見守り続けた周りの人々の優しさやぬくもりなどは、やはりペットを飼った経験のある人をはじめ、動物好きな人にはたまらない感動を呼ぶきっかけになると思います。

見どころや感動的な名シーン、ぜひ観てほしい演出といきさつを多く先述してきましたが、私的にはやはり、本作の脚色と演出による感動を覚える前に、ぜひ実話のエピソード、原作の方をご確認頂きたいです。

原作を知ることで、ハチが実際にはどんな環境にあったか、また上野教授の人となりというものがどんなであったか、はたまた教授とハチを取り巻いた周囲の人々の様子や当時の世情がどんな様子であったかなど、本作を吟味する前の予備知識のようなものがじゅうぶん記録されているからです。

「忠犬ハチ公」の映画や本が訴えるところはやはり、

生粋で純粋な愛情というものは、いつまでも変わることなく、人や動物にその種別の壁を越えて労わり合える「心の存在」

だと思います。
ぜひ本作をご覧になって、この人と犬との壁を越えた〝純粋な愛情〟というものを吟味し、生き物が持つ生来の愛情の豊かさを思い出してみて下さい。

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