崖の上のポニョ あらすじと5つの名シーンの感想を語り尽くす!※ネタバレ考察

崖の上のポニョ

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あなたはもう本作『崖の上のポニョ』をご覧になったでしょうか?

2008年に公開されてから、未だにその話題性が尽きない本作の魅力とはいったい何なんでしょうか?

実はこのロングランの魅力は、そのストーリーの奥底に隠されたテーマ設定と背景にありました。
本作は比較的「子ども向けに描かれた作品」と噂されていますが、決してそうでもないのです。

今回は本作『崖の上のポニョ』に隠された魅力とおすすめの見せ場、さらに独断による感想を一挙公開してみたいと思います!

どうぞゆっくりとくつろぎながら、最後までおつき合い願えれば幸いです。

『崖の上のポニョ』詳細

【DVD】『崖の上のポニョ』

監督:宮崎駿
出版社:ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
発売日:2014年7月16日

【本】『崖の上のポニョ 徳間アニメ絵本30』

著者:宮崎駿
出版社:徳間書店
発売日:2008年9月1日

『ジブリの教科書15 崖の上のポニョ』

編集:スタジオジブリ、文春文庫
出版社:文藝春秋
発売日:2017年11月9日

〈概要〉

宮崎の長編監督作品としては2004年の『ハウルの動く城』以来4年ぶり
原作・脚本・監督のすべてを担当するのは2001年公開の『千と千尋の神隠し』以来7年ぶりの作品。

海沿いの街を舞台に、「人間になりたい」と願うさかなの子・ポニョと5歳の少年・宗介の物語。

―モチーフ―
本作『崖の上のポニョ』はハンス・クリスチャン・アンデルセンの童話『人魚姫』(1836年発表)をモチーフとした作品とされている。

―世界観―
本作『崖の上のポニョ』は、ストーリーの起承転結が明確になっておらず、ほとんど伏線が存在しない。
天変地異が起こっても詳しく理由が説明されることなく、全体的に消化不良のまま物語が収束するなど「スピード感と勢い」を重視しており、ファンタジーと現実社会が入り混じったストーリー構成となっている。

―キャッチコピー―
●生まれてきてよかった。
●子どもの頃の約束は、永遠に忘れない。(テレビで短期間のみ用いられたコピー)
●半径3m以内に 大切なものは ぜんぶある。―宮崎駿―(アサヒ飲料 三ツ矢サイダーのCMコピー)

―テレビ放送の視聴率―
回数:放送日時/視聴率
1:2010年2月5日/29.8%
2:2012年8月24日/16.4%
3:2015年2月13日/15.2%
4:2017年9月22日/11.3%

―興行・賞歴―

2008年末までの興行収入は155億円、観客動員数1200万人以上。
スタジオジブリ作品の映画サイトとして史上最高の月間訪問者数100万人を達成。
全米では『Ponyo』のタイトルで、ジョン・ラセター、キャスリーン・ケネディ総指揮、ブラッド・ルイス演出によるローカライズが行われたバージョンが2009年8月14日より公開。

ジブリ映画としては過去最大となる927館一斉封切りが行われ、オープニング興収351万ドル、週末のBox Officeランキングで全米第9位を記録している。

全米での最終的な興行収入は約1500万ドル(「千と千尋の神隠し」の米国における興行収入の約1.5倍である)。

●ミンモ・ロテッラ財団賞
●伊「CIAK」誌・観客賞
●「フューチャー・フィルム・フェスティバル・デジタル・アワード」特別表彰
●東京国際アニメフェア2009・第8回東京アニメアワード・アニメーションオブザイヤー・国内劇場部門優秀作品賞・原作賞(宮崎駿)・監督賞(宮崎駿)・美術賞(吉田昇)
●第32回日本アカデミー賞・最優秀アニメーション作品賞・最優秀音楽賞・岡田茂賞(スタジオジブリ)
●2008年度毎日映画コンクール大藤信郎賞
●第3回アジア・フィルム・アワード・オリジナル作曲賞
●映画館大賞・第10位
●第18回日本映画批評家大賞・映画音楽賞

主な登場キャラクター・声優

ポニョ/声優:奈良柚莉愛
本作の主人公。魚の女の子。
本名は「ブリュンヒルデ」。フジモトとグランマンマーレの娘。
外界に強い興味を持ち、フジモトの目を盗んで家出を試みるが、運悪くジャムの空き瓶に嵌って困っていた所を宗介に助けられ、ぽにょっとした体型から「ポニョ」と名付けられる。

宗介(そうすけ)/声優:土井洋輝
本作のもう一人の主人公。
保育園「ひまわり園」に通っている、おかっぱ頭の5歳の少年。
明るい性格で正義感が強く、崖の下で出会ったポニョを守ろうと奮闘する。

リサ/声優:山口智子
25歳。耕一の妻で、宗介の母。
宗介と耕一から「リサ」と呼ばれている。
保育園の隣にあるデイケアサービスセンター「ひまわりの家」で働く。

耕一(こういち)/声優:長嶋一茂
30歳。リサの夫で、宗介の父。

フジモト/声優:所ジョージ
ポニョの父。かつては人間だったが、人類の破壊性に愛想を尽かし、現在は海の眷属(けんぞく)として生きる魔法使い。

グランマンマーレ/声優:天海祐希
ポニョの母で、フジモトの妻。フジモトにとって頭が上がらない存在である。

ポニョの妹達/声優:矢野顕子
百匹近くもの数がいて、姉のポニョを慕っている。
ポニョが解放した「生命の水」の力で巨大魚に変化する。

水魚/声優:所ジョージ
フジモトが操る魔物。
一見するとただの波のようだが、目が2つあり自分の意思を持つ。

トキ/声優:吉行和子
「ひまわりの家」の利用者で、電動車椅子に座っている。
他の住人と異なり、憎まれ口を叩いてばかりいるが、根は優しい。

ヨシエ/声優:奈良岡朋子
「ひまわりの家」の利用者。
トキと同じく車椅子に座っている。

カヨ/声優:左時枝
「ひまわりの家」の利用者で、ヨシエと一緒に行動することが多い。
若いころはキャリアウーマンだったらしい。

婦人/声優:柊瑠美
ポニョと宗介が出会った子連れの女性。
昭和30年代風の古風な出で立ちで、おっとりとしている。

クミコ/声優:平岡映美
「ひまわり園」の園児で、宗介の女友達。勝気でおしゃまな女の子でおしゃれが大好き。

カレン/声優:大橋のぞみ
「ひまわり園」の園児。
いつもぼーっとしている。

引用元:wikipedia

【簡単】2分でわかる『崖の上のポニョ』のあらすじ

人間と人魚の物語で、主人公は5歳の宗介と、人魚から人間の5歳の女の子に変わるポニョ。

ポニョは魔法使いの父親と人魚の母を持ち、もとより海の生活よりも陸の生活を願っていた。

ある日ポニョは、海から陸に上がろうと家出をし、その果てに海岸に落ちていた空き瓶に頭が挟まっていた。

その窮地を宗介が助け、2人はそれから意気投合する。

宗介は心底からポニョのことが好きになり始め、ポニョも命の恩人ともなる宗介を好きになった。

ポニョがいなくなったことに気づいたポニョの父親は、一旦ポニョを海へと連れ戻す。が、またポニョは家出をし、その2回目の家出の際には、大きな嵐を呼んで津波を起こし、その波に乗って宗介に会いにいくという荒業まで使った。

ポニョの父親は元来「人間の世界」を毛嫌いしており、「命の水」を蓄えた海底の井戸を所有していて、その井戸が命の水で一杯になったときには〝再び海の時代が始まるのだ〟と言って暗躍していた。

けれどポニョは人間の宗介を愛しており、宗介も5歳にしてすでにポニョを愛するまでになっていた。

これを受けてポニョの母親は、ポニョを「永遠に人間の姿にしてやればどうか」とポニョの父親に提案。

昔から伝承された魔法を使えばそれができるのである。

しかし宗介が心変わりして別の女の子を好きになってしまえば、ポニョは泡に変わって死んでしまうというという条件つきだった。

つまり宗介とポニョは人間として交際し、その後も永遠にその状態を変えてはいけない。
結婚条件と同じである。

そしてある日、ポニョの父親は宗介とポニョを海底にある〝老人ホーム〟へ連れていき、そこで婚礼の儀式を執り行う(場面的には結婚そのものの様子にはないが、内容はそれと同様である)。

そこには宗介の母親とポニョの母親もおり、ポニョの母親は宗介が本当に心からポニョを愛していることを確かめた上で、ポニョを人間にするための魔法をかける。

やがて陸に戻った宗介とポニョ。
そこで宗介がポニョにキスをすると、ポニョは5歳の人間の女の子に変わった。

〈参考資料を見る〉 [ad#ad-1]

ご紹介したい『崖の上のポニョ』7つの魅力!

起こらなさそうで、実は身近にあるハプニング!

「人魚の女の子が登場する」という時点で〝絶対起こらないストーリー〟と投げ出しがちな作品ですが、作品に採られた形容をあるていど「比喩表現」として捉えていくと、けっこう身近なストーリー・世界観にも見えてくるものです。

別に人魚にしなくても、ポニョをそこらにいる普通の女の子に投影し、ある日、何かのきっかけでその子と仲良くなって、その後はその子と仲睦まじく暮らしていく…といった、日常的なストーリーにも置き換えられます。

もちろんアニメですから、他にももっと突飛で飛躍し過ぎた場面が出てきます。

そういった飛躍的な場面での脚色も、あなたなりに〝身近な出来ごと〟に置き換えられるところは置き換えてみて、そのときの自分の環境にしっくりとくる演出に仕上げて観れば、本作の楽しみ方も一変して変わることでしょう。

夢想的な世界観の中のところどころで、現実的な描写が織りなされている

ポニョがやってくるときに使った道具は「津波」でした。
ある嵐の日に、大荒れに荒れた海の向こうから高波が押し寄せてきて、そのてっぺんに乗ったポニョがさらに駆け足で宗介のもとへ近寄ってきます。

この津波は現実に起こり得ることで、「その波の上を女の子が走る」なんて形容はないにしても、嵐の日のどさくさに紛れる形で「生涯の大切な人」に出会うという場面はおそらく日常でもあり得ることでしょう。

またラストシーンで奏でられる結婚も現実にあることで、それまでの経過でもポニョの両親から宗介に「一生心変わりすることなく、安定した交際をポニョとすること」を誓わせるところなどは、まさに現実においても「理想的な男女の交際」と言われて然りとなります。

他にもいろいろな場面で多くの脚色表現が取られていますが、そのどれもに「この非現実的な形容を現実的に考えてみて、こう置き換えてみればどうだろうか?」といった、〝置き換えによる表現〟で伝わってくる深意のようなものが見受けられます。

どうぞ『崖の上のポニョ』をご覧になりながら、「そのときのあなたにしっくりとくる、置き換えによる理解・解釈」を試してみて下さい。得てしてこれは映画よりも、本を読みながらの方が適しているかも知れません。

やはりジブリアニメ!夢想の限度が半端ない!

これまでは〝置き換えの表現による理解や解釈〟の仕方を説いてきましたが、やはりジブリアニメの真骨頂でもある「夢を扱った幻想的な景色と世界観」に浸ってみるのも、ジブリ映画を観るときには最大の楽しみ方となるでしょう。

つまり、素直に作品を観て感じ、老若男女問わず〝自分が子どもの頃に夢描いていた世界観〟をそのまま作品に投影して観てみるという法です。

そうすることでさらに純朴な感動が津波のように押し寄せてきて、『崖の上のポニョ』に彩られたさまざまな世界観、それから奏でられるストーリーの充実性と魅力といったものを、ふんだんに吟味できるようにもなるでしょう。

「単純の目をもって素直に感動する」、最近ではなぜか忘れかけているこの〝素直な目への感心〟を、本作を観る機会にもう1度取り戻してみるのもよいかも知れませんね。

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1つ1つのキャラクターの動きがグロテスクなほどリアル

ジブリアニメではたいていそうですが、いずれの場面に出てくるどのキャラクターの言動にも「これでもか」というほどの細心を払い、その動きと間の取り方なんかも、現実に見る人間のそれと同様・同等のレベルまで持っていく演出法が取られています。

『崖の上のポニョ』はあまりに幻想が過ぎて、「この辺りの演出・脚色には少々〝手抜き〟があるんじゃないか?」などと思われるかも知れないですが、そんなことは全くありません。

とくに海底での場面なんかの〝1匹ずつの魚が全て違った動きをするリアル感〟などは、現実で本当の魚の動きを見ているよりも迫力満点です。まさに「人間よりも人間らしく…」の精神ですね…。

作画枚数が8万枚以上になったことも自然に頷けます。

原色で彩られる安心感

安心感というか「安定感」の方が近いかも知れませんが、『崖の上のポニョ』の世界はたいていが青・赤・黄といったような、いわゆる原色によって織りなされる世界観がベースになっているようで、その中に登場する各キャラクターの脚色にも青・赤・黄の「安定した彩色」が取られています。

海の場面などはほとんどが青色から水色に映りますが、その寒色であるブルーもなぜかスクリーンに映ると「暖色」の雰囲気が漂います。

けっこう不思議な脚色効果です。

おそらくストーリーが「暖かいムード」を敷き詰めているため、また作画の全てもだいたい〝丸み〟を帯びるように描かれていることもあり、その延長上で「暖かな効果」が奏でられるのでしょうか。

この安定した言動と輪郭、そして彩色の配慮があってこその「ストーリーを充実させていく安心感」は、おそらく視聴者の全てに提供できる「安心感」を映すものでしょう。

回顧させる、ふんわりした肌触り

絵コンテのときからそうですが、『崖の上のポニョ』の作画はそのほとんどが丸みを帯びたような「子ども向けの作画」であり、その丸みからにわかに醸し出される安心感・安定感のようなものが浮き立ちます(先述の内容です)。

この「安定する土台」を講じ上で彩られていくさまざまな展開場面においても、おそらく視聴者の誰もが「子どもの頃」をうかがわせられるような〝回顧への連想〟が紐解かれるように思います。

本作を今観ているのに、決して自分が子どもの頃に観たわけでもないのに、なぜか「懐かしい感じ」を想わせる〝ふんわりした手触り〟は、ジブリアニメが従来持ってきた「人間を描くことの魅力」がじゅうぶんに備わっているからでしょうか。

そう、つまり「自分の子どもの頃」を本作を通して疑似体験させてくれるような、そんな不思議な感覚に見舞われます。

本作を観ている子どもたちも、もしかしたら「なにか懐かしいな…」なんて思いを、無意識にでも感じているのかも知れませんね。

ジブリ映画でこれまでに観られなかった、変な描写の魅力

『崖の上のポニョ』の宣伝CMなんかをご覧になった方はもうご存知かも知れませんが、本作を彩っていくキャラクターや背景描写には、これまでのジブリアニメではあまり見られなかった「変な脚色・演出」が取られています。

海水をまるでクラゲのように脚色してみたり、水泡の1つ1つをまるで生き物のように描いてみたり、そうかと思えば従来の生き物をまるで「物」のように描いてみたり、有機物から無機物のように変身させてみたりと、何か脚色・演出する際での〝実験的効果〟を狙って作ったような、そんなさまざまな技法が満載しています。

だいたいこれまでのジブリ作品では「見えるものはそのままの描写で脚色していき、よりリアル感を出すことに努めた正攻法」がその大幅を占めていました。

けれど本作の場合はその逆で、まさにこれまで積み上げてきたものを根底から覆したかのような、逆行する演出・設定が取られています。

でもその革命のような実験が、非常に興味深い効果を表しているようです。

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『崖の上のポニョ』の5つの名シーン・見せ場!

【その1】宗介、初めてポニョに会う

まさにストーリー冒頭の場面ですが、宗介は海岸で遊んでいたとき、ふと空き瓶に目が留まります。

そしてその瓶の中をずうっと見ていると、なんとその中に金魚のような可愛い生き物がいるのを発見します。

それが人間になる前のポニョでした。

このときの姿が「ポニョ」っとしていたからその生き物は〝ポニョ〟と名づけられ、以降ポニョは、その〝つけてくれた名前〟を気に入って「それが自分の名前だ」として快活に跳ね回ります。

この出会いのシーンによってその後の全てのストーリーが始まりますので、とても重要なワンカットにもなります。

ぜひ「初めて宗介がポニョの存在に気づくシーン」をじっくりご覧下さい。

【その2】津波に乗ってポニョが現れる!

まるでこのシーンは〝壮大なバトル〟を観せられてるかのような錯覚さえ受けますが、実に〝生き物のような海水のうねり〟がごく身近に押し寄せてくるような、恐怖さえ味わわせてくるアクション強の場面になるでしょう。

『崖の上のポニョ』のあらゆる場面でもこんな「血肉沸き踊る」といった躍動感たっぷりの激動を見せてくれるのですが、この場面はその中でもかなりの出来栄えといってよく、おそらく観る人によっては「1番の盛り上がりの場面」にさえ映るものかも知れません。

それだけ「背景・キャラクターの動き」が途轍もないほど大きく押し寄せるシーンです。

【その3】ポニョが、小ポニョと一緒に飛び立つ!

海中の中なので「実際に空へ向けて飛び立つ」わけでありませんが、ポニョが〝ポニョを小型化したような無数の生き物〟と一緒に同じ方向へ、もの凄い勢いをもって飛び立っていくシーンがあります。(このシーンは幾つかあり、ちょうどストーリー中盤辺りのものが壮大でしょうか)。

このときのポニョの表情と小ポニョの動きが不思議にマッチしていて、何か観ているだけで自分も一緒に飛んでいくほどの、とても爽快な世界観をもって表現されます。

「ポニョの世界」はまるで〝スクリーン上の全てのもの〟が生命をもって動いており、そのグニョグニョとした生き物のような舞台が枠を飛び越えて出てきそうな、何か突拍子もないほどの迫力に支えられています。

この「迫力」という言葉がピッタリの躍動感に、ぜひじっくりと魅了されてみて下さい。

【その4】老人ホーム「ひまわりの家」にある平和のオーラ

宗介の母親・リサが働いている「老人ホーム・ひまわりの家
に映る場面ですが、このシーンもスクリーン一杯に広がる〝やわらか&ほっこりとした空間〟を醸してくれます。

そこに集う個性豊かなおばあさんたちと、ポニョ、宗介との交流の場面も、本当に何度観ても飽きさせない、ほんわりとしたムードを楽しませてくれます。

私的にこの場面が1番好きかも知れません。

とくに、その老人ホームの利用者のトキさんと宗介・ポニョとのやり取りは面白く、ポニョを最初に見たときに「人魚だ!」と呟き、それから「津波がくる」とも予測していました。

ちなみにこのトキさん、実は宮崎駿監督自身の母親をモデルにしたそうで、実際には宮崎駿監督のお母さんは「水が怖い」というエピソードもあるそうです。

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【その5】ラストシーン:海底から陸上に上がり、ポニョにキスする宗介

『崖の上のポニョ』のラストシーンですが、宗介はポニョの母親に魔法をかけられたポニョを連れて、再び陸に帰ってきます。

そのきれいな青空が広がる丘の上で、子どもらしくポニョに宗介はキスします。

このときにポニョは「ずっと人間として生きられる状態」になり、宗介と同じ5歳の女の子に変身します。

何かこのシーンをもって、これまでのストーリー全てがまとまったような、壮大なスケールの冒険譚が幕を閉じたような感覚を覚えさせられます。

「ひと夏の奇跡的な経験」をもとに描かれたような宗介とポニョとの出会いの結実が、このシーンに織り込まれていて、ここでもジーンと後に残る〝不思議な感動〟を植えつけられることでしょう。

ポニョが真顔で猛ダッシュして、宗介に抱き着く!!

少しストーリーが前後しますが、次点の形でもどうしてもお伝えしたい「おすすめ名場面」がこちら。

そう、ちょうどポニョが津波に乗ってやってくる場面のことで、波を降りてから宗介に猛ダッシュしてくるポニョの表情といったら「尋常ではない真顔」を突きつけており、その真顔のままでポニョは宗介に猛アタックするかのように抱き着きます。

このときの抱き着き方や表情の作り方が実にリアリティにあふれていて傑作で、なおかつ逆に滑稽にも見えてくる臨場感が、本シーンの前後までを揺さぶります。

どうぞこのシーンをお見逃しなく!

〈参考資料を見る〉

『崖の上のポニョ』の見せ場!感想

私は本作『崖の上のポニョ』を最近に観ましたが、やはりジブリアニメらしい躍動感あふれるスクリーンに魅了されて、つい最後までを観てしまいました。

はじめは「子ども向けの作品」と高を括っていたこともあり、あまり本気で観ようとは思わなかったのですが、観れば観るほどに、本作のストーリー性に引き込まれていく形で、ついその世界観にハマったってやつです。

本作は確かに「子ども向けに作られた作品」らしいのですが、そのストーリーには結構「大人向けでも通用するテーマ」が課されていて、「人を愛する」ということを非常に純粋・素朴に捉えた上での、現実において実行するには難しい内容が詰め込まれています。

それをまた5歳の子どもにさせようというのだから、この企画・設定のあり方にも脱帽させられると同時に、「子どもだからこそ、早めに植えつけておきたい人の愛し方」という真面目なテーマ(というか試み)を、2つとも本作に見せられているような、そんな感じがしました。

大人が真面目に観ても、かなり奥深い作品です。

どうぞまだ観ていない人は、じっくり腰を落ち着けてご覧になって下さい。そのときにはどうぞ〝子ども向け…〟のタイトルは外しておいて下さいね。

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