森見登美彦ワールドを堪能する小説本!おすすめ人気作品ランキング5作

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森見登美彦は奈良県生駒市出身の小説家です。
生まれは1979年1月6日。2003年、京都大学在学中に書いた『太陽の塔』が日本ファンタジーノベル大賞を受賞、デビューしました。

農学部生物機能科学科という、何やら難しい学科に籍をおいていた森見さんですが、その小説が理解不能かと言うと、全くそういうことはありません。

彼の小説は、京都を舞台に、超モテナイ大学生が愛を求めて走り回ったり、ケモノたちが人間に化けて生活していたりというファンタジー。

そんな森見ワールドを味わうための、おすすめ作品5作を紹介したいと思います。

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森見登美彦の人気おすすめ小説ランキング5

第5位.「有頂天家族」

有頂天家族

森見 登美彦 幻冬舎 2007-09-25
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出版社:幻冬舎
発売日:2007年9月

“たぬきシリーズ3部作”の、記念すべき第1作目。
2作目、『有頂天家族 二代目の帰朝』は2015年に発売、こちらも好評です。

【あらすじ】
京都で暮らす、名門下鴨家の三男、下鴨矢三郎が主人公。
と言っても、矢三郎は「狸
です。

彼は自由を愛する、やんちゃな狸。

敵対する夷川(えびすがわ)の一族とは、たびたび衝突。
矢三郎には、2人の兄と1人の弟がいるのですが、いづれもニートだったり、気弱過ぎたり、頼りにならなかったりで、彼が家族を守るのです。

また、師とあおぐ天狗の赤玉先生につくすことも、矢三郎の日課のひとつ。
赤玉先生のワガママにつきあわされ、恋のキューピットを頼まれることも……

【感想】
とにかく、設定がおもしろいです。
京都を舞台に、人間と狸と天狗が三つ巴になって大活躍。

糺の森(ただすのもり)を根城に、四条河原町から祇園へ、あらゆる神社仏閣を縦横無尽に飛びまわります。

狸の世界にも家柄はあり、派閥抗争もあります。
化け上手もいれば、化けてもすぐに尻尾をだす者も。

狸も天狗も、とても人間くさいのが魅力。
彼らが何に化けるかは、お楽しみ。

『有頂天家族』は、アニメにもなって大人気です。

【まとめ】
特筆すべきは、天狗の赤玉先生のラブライフ。
先生の惚れ込んだ「弁天」には、狸汁を食べるという悪癖が……
ファンタジーにしても、発想ゆたか過ぎませんか、森見先生(笑)


第4位.「四畳半神話大系」

四畳半神話大系

森見 登美彦 太田出版 2004-12
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出版社:太田出版
発売日:2005年1月

デビュー作、『太陽の塔』の流れを強く汲む作品。
妄想力がはじける青春小説です。
こちらもアニメになっています。

【あらすじ】
バラ色至高のキャンパスライフを夢見た大学生活は、学業もとどこおり、女っ気もなく、ただ虚し過ぎてゆくばかり。

「私」は、1回生の時に映画サークル「みそぎ」に入部したことが、すべての元凶だったということに気付きます。

「みそぎ」で知り合った小津や樋口師匠などに囲まれ、憧れの後輩である理知的な明石さんには振り向かれず……

違うサークルに入ったら、すばらしい生活がはじまっていた……はずだった。
と嘆くのです。

ほんとにそうでしょうか?
ぜひ、読んで確かめていただきたいです。

【感想】
この作品が面白いのは、”もしも「みそぎ」に、あの時入っていなければ”、というタラレバの世界が、4つ用意されているところ。

1話読み終えると、「デジャヴ」のように、先のお話の冒頭が繰り返され、次のお話が始まるという構成が、意表を突いてきます。

プライドが高く、コミュニケーション能力は低い主人公と、彼の回りに集まる妖怪じみた人間たち。
格好わるいけど、みんな必死で生きているのが良いのです!

【まとめ】
夢見るキャンパスライフから遠く離れたところにいる主人公は、意外に多くの人の共感を得るのじゃないかなと思います。

バラ色じゃなく、濁った池の底の色を思い起こす青春ですが、笑いをこらえるのが大変、それほど面白いです。

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第3位.「ペンギン・ハイウェイ」

ペンギン・ハイウェイ

森見 登美彦 角川書店(角川グループパブリッシング) 2010-05-29
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出版社:角川書店
発売日:2010年5月
2010年日本SF大賞受賞

こちらは本屋大賞2位を獲得。
読みやすい語り口のSF小説です。

【あらすじ】
アオヤマくんは、小学生にして学究の徒です。
彼は常にノートを持ち歩き、気づいたことや研究課題をみつけては記録するのです。

そんなアオヤマくんの、今の課題は、自分たちの住む郊外の住宅地に突如現れたペンギンについて。
どうやらペンギンを生み出しているのは、歯医者のおねえさんらしいと分かります。

アオヤマくんは、おねえさんが大好きです。
おねえさんも研究したいと思っています。

ペンギンだけではなく、町外れの草原には球体の「海」と言われる物体や、ジャバウォックと言われる謎の生物が出現し……

【感想】
主人公のアオヤマくんが、かなり個性的。
ものごとを客観的に見て、怒るのは5歳でやめた、なんてもう老成しちゃってるのです。
同級生の、子供らしいいじめっ子なんて眼中にありません。

そして、おねえさんに対して恋心をいだくようになるのです。
ペンギンや謎の生物、自分の恋心、アオヤマくんにはいっぱい研究してほしいですね。

アオヤマくん、すっごく頭のいい大人になりそう!
彼自身がまるで、新種の生き物のような気もしますが……

【まとめ】
いつもの、大仰な物言いの森見節ともいえる文章は、『ペンギン・ハイウェイ』には見られません。
しかし、大人ぶって話すアオヤマくんが読者に語りかけてくる文章は、たまらず可笑しいです。


第2位.「太陽の塔」

太陽の塔

森見 登美彦 新潮社 2003-12-19
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出版社:新潮社
発売日:2003年12月
第15回日本ファンタジーノベル大賞受賞

著者のデビュー作であり、男臭い青春を書きながらも幻想的な小説。
一般に言われるファンタジーの概念をくつがえします。

【あらすじ】
華のない大学生活を送る、妄想癖という病に冒された主人公の、青春と友情と、恋愛模様を描いています。

「私」は3回生になり、クラブの新入部員として入ってきた水尾さんという謎めいた女性と付き合うようになります。
この世の春を謳歌したのも束の間、はじめて迎えるクリスマスで、水尾さんにソーラーで動く招き猫をプレゼントしたため、フラレてしまいます。

そこからは、「私」は男汁あふれる似たもの同士とつるんでは、女のいない世界をまっとうに生きていくのです。

そうこうするうち、また恐怖のクリスマスがやって来ようとしています……

【感想】
のちに書かれる、『夜は短し歩けよ乙女』や『四畳半神話大系』につながる、記念すべき第1作。

読者は、巨大迷路じみた「私」の妄想につきあわされるはめになります。
その迷路は京都、大阪にめぐらされているかと思うと、夢と現実をいったりきたり。

「私」は水尾さんへの思いがたちきれぬあまり、彼女の夢の中に入ることも。
理性と知性をもってしても、うまくゆかないのが恋愛というものなのでしょうか。

恋愛に不器用な男たちが、すごく可愛らしく書かれていていますよ。

【まとめ】
四条河原町のクリスマスイブの喧騒が、イブの全く似合わない男たちによって別次元へと変わって行くようすが、ファンタジー的です。

ランキング
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第1位.「夜は短し歩けよ乙女」

夜は短し歩けよ乙女

森見 登美彦 角川書店 2006-11-29
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出版社:角川書店
発売日:2006年11月
第20回山本周五郎賞受賞

2017年130万部を超える大ベストセラー、本屋大賞2位。
森見登美彦の人気を不動のものにした小説。

【あらすじ】
『夜は短し歩けよ乙女』は4章に分かれています。
第1章 夜は短し歩けよ乙女
第2章 深海魚たち
第3章 ご都合主義者かく語りき
第4章 魔風邪恋風邪

いづれも、純粋かつ不器用な大学生の男と、これまた天然でウブすぎる(妖怪に近い)麗しの乙女が出会い、すれ違い、恋に落ちてゆく過程を描いています。

大学の後輩である「黒髪の乙女」に恋する「私」は、偶然をよそおって彼女に何度も近づきます。
しかし「黒髪の乙女」の気を引くための作戦は、いつも裏目に出て……

春の先斗町で、真夏の夜の古本市で、学園祭で、乙女を追いかける「私」の姿が、すがすがしいくらい、くだらなくて笑えます。

【感想】
森見作品らしく京都を舞台に、魑魅魍魎に近い人間たちが、大活躍する小説です。

ちっとも進展しない男女の仲がもどかしく、滑稽で、それでいて応援したくなるほど、純粋に書かれています。

古本を、欲しい人にマッチングする「古本の神様」の出没や、古本市の店舗の裏にある謎の「真夏の我慢くらべ鍋パーティー会場」など、奇想天外なアイデアが随所にみられ、楽しいですね。

【まとめ】
現実だと思って読んでいると、いつの間にか空想の世界に入り込んでいる、そんな小説です。
そして、プラスされる作者の妄想。
不思議ワールド全開なのです。

まとめ

現実とファンタジーが溶け合って、おもしろ楽しい世界を誕生させる、そんな森見登美彦の魅力が少しでも伝わったでしょうか?

森見登美彦の人気のおすすめ小説ベスト5は以下の結果でした!

1位『夜は短し歩けよ乙女』
2位『太陽の塔』
3位『ペンギンハイウェイ』
4位『四畳半神話体系』
5位『有頂天家族』

デビュー作だけあって、『太陽の塔』には森見登美彦のエッセンスがギュッと濃縮されているので、はじめて読む人にはいいかも。

『ペンギンハイウェイ』は、森見登美彦の異色の作品。
SFが苦手でも、スイスイ読めると思います。
可愛い「ペンギン」に、いやされますよ。

『有頂天家族』は、空想世界がこれでもかと炸裂していて、心地よい驚きがあります。

森見さんの真骨頂は、たぐいまれな言語感覚。
ふしぎな「文章」の流れに乗せられて、森見ワールドを旅してみてください。
もう、引き返せないかも!


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